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【経済Q&A】

所有者不明の土地1.8倍試算 2040年、未登記増が背景

 二〇四〇年時点で全国の所有者が分からない土地が約七百二十万ヘクタールに達する可能性があるとの推計を民間の有識者研究会がまとめました。

 Q 所有者不明の土地とは。

 A 持ち主が亡くなった後、相続する人に所有権を移す相続登記が行われなかったり、引き継ぐ人がいなかったりして、現在の所有者が分からなくなっている宅地や農地、山林などのことです。

 Q 推計の内容は。

 A 国や自治体が新たな対策を取らなければ、所有者不明地は四〇年には一六年の約一・八倍の約七百二十万ヘクタールになると試算しています。北海道の約九割の広さとなります。また、所有者不明地が及ぼす経済損失は一七〜四〇年の累計で約六兆円に上ると見積もっています。

 Q なぜ増えるの。

 A 土地を引き継ぐ人が減ったり、税負担や土地管理の手間を避けるため相続登記をしない人が増加したりすることが見込まれているためです。人口減少を背景に宅地などへの土地利用の機会が減っていることも理由として挙げられます。

 Q どんな問題が生じていますか。

 A 道路など公共事業用地として利用する際に所有者の特定に時間がかかり、完成が遅れるケースも増えています。空き地のまま放置され、ごみの不法投棄や雑草の繁茂など景観が悪化する問題も起きています。

 Q 対策は。

 A 国土交通省は、所有者不明地を有効活用してもらおうと、農産物直売所や公園など公益性のある事業に限って、企業やNPOが五年程度使えるようにする方針です。法務省は相続人を特定し、登記を促す事業を一八年度始める予定です。

 

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