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【経済Q&A】

高収入会社員は所得増税 特定の負担増 十分な説明なく

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 二〇一八年度の税制変更についての与党の議論は、家計に直結する所得税の見直しが主なテーマです。論点はどこにあるのでしょうか。 (白山泉)

 Q 与党は所得税をどう変えようとしているのですか。

 A まず会社員の所得税を計算する際、税負担を軽くするために収入から一定額を差し引く「給与所得控除」の見直しです。

 現在はスーツ代などをサラリーマンの経費とみなして最低でも六十五万円を課税対象から差し引いています。年収が上がると控除額は増えますが、年収が一千万円を超えれば、一律二百二十万円で頭打ちになります。この控除額の上限を二百二十万円から引き下げて、高所得者に関しては増税とすることを検討する見込みです。

 Q なぜ会社員の所得税の増税を議論するのですか。

 A デザイナーやシステムエンジニアなど、企業の社員ではなく、企業と業務請負契約を結んで働く「個人請負」(フリーランス)の人が増えていることが背景にあります。会社員と同じ業務でもこれらの人は個人事業主なので、会社員が対象の給与所得控除は受けられません。このため「不公平だ」という指摘が出ています。

 「働き方改革」を進める与党は、こうした点を考慮し、すべての所得税の納税者が受けられる一律三十八万円の「基礎控除」については引き上げて、所得税を減らすことも合わせて検討する考えです。

 Q でも給与所得控除を見直して、会社員を対象に増税すれば、反発が出ませんか。

 A 所得税の見直し議論が加速したのは十月の衆院選後です。自民党の公約には「各種控除の見直しなど諸課題に取り組む」とありますが、一部の人が増税を強いられることは選挙戦で十分に説明されていませんでした。議論の結果によっては反発が強まる可能性があります。

 

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