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【経済Q&A】

森友ごみ量なぜ違う? 検査院試算は政府より丁寧

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 大阪府豊中市の国有地が、八億二千万円の値引きで学校法人「森友学園」に売却された問題で、会計検査院は、値引き理由となったごみ撤去費用について「根拠が不十分だ」と指摘しました。国土交通省が認定した地中のごみの量が、検査院の独自試算では約三割に減ったためです。国交省と検査院の計算方法の違いについて整理しました。 (桐山純平)

 Q 撤去費はどのように計算されたのですか。

 A 撤去費は、財務省の依頼で国土交通省大阪航空局が計算。撤去の対象面積とごみの深さ、地中に占めるごみの混入率を推計し、ごみの総量を一万九千五百二十トンと見積もり、八億二千万円が必要だとしました。その結果、不動産鑑定で九億五千六百万円と値がついた土地はこの撤去費を差し引き、一億三千四百万円の売却価格となりました。

 Q 政府の撤去費用と検査院の試算では、何が食い違ったのですか。

 A ごみの深さと混入率です。航空局は建設業者が試掘した五カ所のうち一カ所でごみの深さが三・八メートルだったという理由のみで、その数値を採用しました。一方、過去の調査などで発見できなかった地点も含めごみの深さはばらばらで、検査院は深さの平均として二メートルと試算しました。

 ごみの混入率も、航空局の数値は試掘してごみのあった二十八地点のみの平均で、ごみのない場所も含めた全四十二地点の平均を使った検査院に比べて大きいことが判明しました。これに、すでに撤去済みのごみも含めたため、航空局の場合ごみが一万九千五百二十トンだったのに対して、検査院の試算は六千百九十六トンと三割ほどにしかなりませんでした。検査院はさまざまなデータを取り込んでより丁寧に試算しており、値引き額が過大だった可能性が高くなりました。

 Q 売却価格を決める過程での財務省の問題点はなんですか。

 A 財務省では、不動産の鑑定価格に対して売却価格が大きく異なる場合、理由などを記す「評価調書」の作成を内規で義務付けています。今回八億二千万円も値引きしたのに、担当の近畿財務局は調書の作成を怠っていました。財務局の担当者は「失念した」と説明しており、検査院は「事務の適正を欠いている」と指摘しました。

 

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