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【経済Q&A】

仏の高速炉計画縮小 背景に再生エネ重視

経産省の作業部会に出席し、高速炉開発計画の縮小について説明するフランス原子力庁の担当者(前列右端の2人)=1日、東京・霞が関で

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 原発から出る使用済み核燃料を再利用する「核燃料サイクル」政策の要となる「高速炉」について、日本と共同研究を進めていたフランスが計画を大幅縮小する方針が明らかになりました。日本のエネルギー政策にどのような影響を与えるのでしょうか。 (伊藤弘喜)

 Q なぜフランスは計画を縮小したのですか。

 A 昨年発足したマクロン政権が、発電量の約七割を占める原発への依存度を二〇二五年までに五割に減らし、再生可能エネルギーを増やす方針を掲げていることが影響しています。費用がどれだけ膨らむか分からない核燃料サイクルへ世論の風当たりが強まっていることもあるようです。

 Q 日本はなぜフランスと共同研究を進めているのですか。

 A 自前の研究開発が頓(とん)挫したためです。高速炉の実用化には(1)実験炉(2)原型炉(3)実証炉−の段階を踏み、実験データを集めて研究を進める必要があります。日本は(2)の原型炉「もんじゅ」に一兆四百十億円を投じましたが、一九九四年に稼働してから二百五十日しか動かないまま、二〇一六年に廃炉が決まりました。しかし政府は高速炉の開発を続ける方針で、フランスに資金を出して計画に相乗りすれば(3)の実証炉に進むために必要なデータを得られると考えたのです。

 Q 実現性はあるのでしょうか。

 A 高速炉は英国、ドイツなどが実現困難とみてすでに撤退しています。複雑な構造のため、費用がいくらかかるかも分かりません。もんじゅの二の舞いになる心配はあります。

 Q このまま進めばどうなる。

 A 政府は原発を推進していますが、使用済み核燃料をリサイクルに回すことを前提にしています。原発の稼働を続けながら、リサイクルの要となる高速炉の開発が頓挫すれば、使用済み核燃料や、そこから出るプルトニウムはたまる一方です。プルトニウムは核兵器もつくれる物質なので各国から警戒されています。日本は「プルトニウムは武器ではなく燃料」と言い続けるためにも、成算のないまま高速炉開発に突き進むしかない状況です。今年度予算でもすでに五十一億円が投じられ、この先いくらかかるか不明です。再生エネの方が世界的に割安になっているのに、原発のために巨額の税金を使うことの是非が厳しく問われそうです。

 

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