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【経済Q&A】

リラ急落で世界市場は 欧州の融資焦げ付き懸念 円高加速の恐れ

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 トルコの通貨、リラの急落が世界の金融市場を揺るがしています。13日の東京市場でも日経平均株価が約1カ月ぶりの安値を付け、円高も進みました。なぜリラ安で世界市場が動揺しているのでしょうか。 (木村留美)

 Q なぜリラは急落しているのですか。

 A もともとトルコはインフレが加速しているにもかかわらず、強権的なエルドアン大統領の圧力で中央銀行が利上げしないため、経済混乱への心配から、お金が海外に流出していました。さらに米国人牧師を拘束したことで米国との関係が悪化。先週、米国はトルコ産の鉄鋼などの関税を倍増させると表明し、経済が一段と窮地に陥るとの懸念が広がり、資金流出が加速。リラは年初から対ドルで四割も下げています。

 Q なぜ世界市場にまで打撃があるのですか。

 A スペインやイタリアなどの銀行がトルコの企業に多額の融資をしています。リラが下落すればトルコ企業の外貨建て借金が膨らむため、経営が悪化する恐れがあります。投資家は欧州の銀行からの融資が焦げ付き、欧州経済が悪化することを警戒しています。

 インド・ルピーや南アフリカ・ランドも下げておりほかの新興国の通貨安も助長する不安も浮上しています。いまは米国は利上げの過程に入っており、これまでの金融緩和局面で新興国に流れ込んだお金が流出しやすい状況です。

 Q 日本への影響は。

 A ユーロや新興国通貨が売られれば、円が買われやすくなり、円高が進むおそれがあります。輸出企業の業績悪化につながり、投資家が消極姿勢に転じれば株も下げやすくなります。トルコと米国の対立が収まる気配はなく、日本経済にも当面、不安要因になりそうです。

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