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【経済Q&A】

日立・英原発 3社連合解散 費用減視野 先行き不透明

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 日立製作所が二十二日、英国で計画されている原発建設プロジェクトの体制を見直し、エンジニアリング大手の日揮、米ベクテルとともに三社でつくった企業連合「メンター・ニューウィッド」を解散したと発表しました。計画への影響を探ってみました。 (吉田通夫)

 Q 英国の原発プロジェクトはどんな計画ですか。

 A 英国中西部のアングルシー島に、二基の大型原発を建設する計画です。日立は二〇一二年に、建設権利を持つ発電会社「ホライズン・ニュークリア・パワー」をドイツ企業から買収して完全子会社にしました。ホライズンは日本の東京電力のような会社で、発電所を計画して工事を発注する立場です。

 Q どのように工事体制を見直したのですか。

 A 発電所全体の工事を手掛けたことのない日立は、日揮やベクテルと企業連合を一六年から組んでいましたが、その体制を解散しました。日立や日揮はそれぞれ、ホライズンから工事を直接受注することに変えたのです。また、ベクテルは建設のコストや工程を管理する監督役となります。

 Q 体制を変えたのはなぜですか。

 A 原発の建設費が想定より膨らむ中、日立は原発建設の資金を支援する英国政府からコスト削減を求められていました。解散した企業連合を介さず工事会社に事業を直接発注することでホライズンの建設費用の削減が可能だと説明しています。

 一方、原子力の業界内には、ベクテルが、高騰する建設費を懸念して工事主体になることを避けたのではないかという見方もあります。この見方を、日立は「ベクテルはもともと工事を主体的に担う予定がなく、将来的な損失の負担割合は個々の工事契約で決まる」と否定しています。

 Q このまま着工するのでしょうか。

 A 日立は一九年末までに着工するかどうかを決める予定です。総事業費は当初の一・五倍にもなる三兆円に膨らんだとも言われます。日立は見合った利益を得るため英国政府に資金面の支援策を求めていますが、協議は難航しているようです。

 

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