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【経済Q&A】

北海道電 全域停電 強制停電の設定値、焦点に

 北海道での全域停電の原因や再発防止策を議論する第三者委員会が始動しました。議論のポイントはどんな点になるのでしょうか。 (伊藤弘喜)

 Q 第三者委の議論の焦点は何ですか。

 A 電力会社は、常に管内の工場や家庭で使われる電力量(需要)とさまざまな発電所の発電量(供給)が同じになるよう調整しています。電力の需給バランスが崩れると周波数が乱れ、発電所や工場の機械が壊れてしまうからです。

 北海道での地震発生直後の六日午前三時八分には苫東厚真火力発電所2、4号機が緊急停止しました。これによって電力の供給量が急減。需給のバランスが崩れたことが、最終的には全域停電につながりました。検証委の議論の焦点は(1)需給バランスの回復機能は十分に働いたか(2)非常事態への備えは十分だったか−などです。

 Q 周波数とは何ですか。

 A 発電所の発電機や工場の機械の回転速度に当たる数値です。電力の需給のバランスが取れているとき、北海道を含む東日本では周波数は五〇ヘルツ(西日本は六〇ヘルツ)に維持されています。需要に供給が追いつかないと周波数は下がり、供給過多になると周波数は上がります。

 Q 今回の地震直後、周波数はどう推移しましたか。

 A 苫東厚真火力発電所や道内の水力発電所などが相次いで停止。需要に比べ供給が小さくなったことで通常の周波数の五〇ヘルツより小さい四六・一三ヘルツに急低下しました。

 その後、周波数を回復させようと一部地域を強制的に停電させる北海道電のシステムが自動的に作動。これにより約百五十万キロワット分が強制的に停電させられました。ところが実際に地震後に止まった電力の供給量は約百八十万キロワットで、見合う量ではありませんでした。

 東日本大震災では原発や火力が停止して電力の需給バランスが崩れ周波数が低下しましたが、一部地域の強制停電で全域停電は免れました。北海道電の強制停電の想定は適切だったのかが議論の焦点です。

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