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【経済Q&A】

国民の休眠預金活用 没収でなく引き出し可 子ども・若者支援など目的に

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 十年出し入れがない金融機関の口座を「休眠預金」と法律で定めて、そのお金を公益活動に使う制度が来年一月一日から本格的に始まります。それまで二カ月あまり。政府は「口座が休眠預金になってもお金は没収されず、今まで通り引き出せる」と預金者の不安払拭(ふっしょく)に懸命です。休眠預金になっても問題なく引き出しができるのでしょうか。そもそもこの制度を始めるのはなぜでしょう。 (池井戸聡)

 Q 休眠預金とは、どんな預金ですか。

 A 銀行、信用金庫、信用組合などの口座で二〇〇九年一月一日以降、入出金などの取引が十年間ない口座が一九年一月一日から休眠預金になります。そのお金は政府などが出資する預金保険機構(預保)に移され、政府指定のNPOなど民間の公益団体に渡って、子ども、若者の支援などに使われます。

 Q なぜ休眠預金の制度を始めるのですか。

 A 払い戻されず、十年放置されている預金は毎年約七百億円発生します。もともと「睡眠預金」と呼ばれ、金融機関の利益に算入されています。このお金を国民のために役立てようとの声が出て、二〇一六年に「休眠預金活用法」が議員立法で成立しました。

 Q でも口座のお金は預金者のものですよね。財産権があるはずです。

 A その通りです。休眠預金になったお金は預保に移りますが、預金者は口座を開いた金融機関に申請すれば引き出せますし、申請した日までの利息も受け取れます。払い戻しの際は金融機関は預金者に立て替え払いをし、後から預保にその金額を返してもらうことになります。

 Q 通帳や印鑑などをなくしたら、休眠預金は引き出せないのですか。

 A 「通帳はないがキャッシュカードはあり、口座番号は分かる」といった預金者が運転免許証などを金融機関の窓口で示し、口座を開いた本人と確認されれば、お金は引き出せます。〇九年一月より前から長期に出し入れがない口座は、従来通り睡眠預金としてもちろん、引き出しが可能です。

 Q 休眠預金になる前に金融機関は知らせてくれないのですか。

 A 最後の入出金などから九年以上が過ぎた口座で、残高一万円以上なら郵便や電子メールで通知があります。一方、残高一万円未満や住所変更届けがなく通知が届かない場合などは金融機関がホームページなどで公告後、二カ月〜一年で休眠預金になります。

 

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