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【経済】

マイナス金利 暮らし直撃 預金金利、年金運用に影響も

 長期金利が一時マイナスになり、私たちの生活に悪影響が出る恐れが一段と強まってきた。ゆうちょ銀行やみずほ銀行は八日に預貯金の金利を引き下げると発表したが、今後は他の金融機関も含めて金利引き下げの動きが加速する可能性がある。保険や年金の運用環境の悪化も避けられず、マイナス金利の導入決定が生活者を苦しめている。

 九日に金利低下と円高株安が一気に進んだ背景には、世界的な景気後退への懸念がある。投資家は価格変動が大きくリスクを伴う株式を売って、国債などの安全資産にお金を移行させる動きを強めた。

 金利が低下して株価も下がれば、お金の預け先をみつけにくい生活者に対し、元本割れの恐れがあるなど、危険度の高い金融商品を売ろうとする業者が出てくる懸念があり、注意が必要だ。低金利と株安で利益が出にくくなった金融機関が手数料などを引き上げる可能性もある。一方で住宅ローン金利は金融機関の競争激化もあって引き下げの余地が既に小さく、新生銀行などを除いて引き下げの動きが広がっていない。

 SMBC日興証券によると、五日までに決算発表した東証一部上場企業の二〇一六年三月期の純利益予想は従来予想と比べ8・5%目減りした。実体経済でも企業業績にブレーキがかかり始めており、悪影響が生活者に及ぶ恐れもある。

 安倍政権の経済政策、アベノミクスは「三本の矢」をうたいながらも実際は金融緩和の「一本足打法」といわれてきた。マイナス金利などの金融政策だけでは、先行きへの不安に歯止めがかけられない状況に陥っている。 (渥美龍太)

 

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