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【経済】

就活「短期集中型」に ルール再変更 採用面接6月に前倒し

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 来年春の入社に向けた大学3年生の就職活動が3月1日から本格的に始まる。会社説明会が同日解禁され、各地のイベント会場や大学などで説明会が開かれる。企業の人手不足が続いており、学生優位の「売り手市場」になりそうだ。大企業による採用活動の解禁破りが相次ぐのではという懸念も出ている。

 説明会解禁は現四年生の就活と同じだが、面接などの選考活動解禁は二カ月前倒しされ、六月一日となった。就活が長期化したなどとの批判を受けた措置で、経団連は二年連続で日程ルールを変えた。説明会から面接までの期間が短くなり、「短期集中型」の就活となる。正式な内定解禁は十月一日に据え置かれた。

 就職情報会社リクルートキャリアが昨年十二月〜ことし一月に行った調査によると、採用活動日程を決めた企業のうち、六月より前に面接を始める企業は約七割。回答には経団連非加盟企業も含まれるが、前年に続き大手企業の解禁破りが相次ぐ可能性がある。

 企業は昨年夏ごろから大学三年生を対象としたインターンシップ(就業体験)を実施し、自社の売り込みに懸命だ。大学はセミナーを開き、志望する企業研究などを急ぐよう呼び掛けている。

 日程は、経団連が採用選考に関する指針で定めた。

◆ブラック企業対策 学生に情報開示請求権利

 来春卒業予定の大学生らの就職活動が三月一日に本格化します。これに合わせ、学生を募集している企業で社員がどう働いているかの職場情報を開示する制度が始まります。

 Q どんな情報ですか。

 A 働きやすさに大きく関わる情報です。昨年九月に青少年雇用促進法が成立し、就活生が求めた場合、開示が義務付けられました。対象の情報は(1)離職状況や平均勤続年数といった「募集・採用」(2)月平均の残業時間や有給休暇・育児休業の取得の「雇用管理」(3)研修制度の有無など「職業能力の開発・向上」−があります。

 Q 請求の方法は。

 A メールなどで知りたいことを伝えます。企業が応じない場合、ハローワークなどが指導や勧告をします。

 Q 制度をつくった理由は。

 A ミスマッチによる早期離職を防止するため、会社選びに活用してもらうのが狙いです。職場実態がよく分からないまま就職し「こんなはずではなかった」と離職するケースは少なくないです。卒業後三年以内に辞める人は、厚生労働省によると二〇一二年三月卒の大学生で32・3%。三割の傾向が続いています。景気回復で好条件を求めて転職する一方、ミスマッチも大きな要因です。

 Q 離職防止は大事ですね。

 A 離職後に正社員の働き口が見つからず「不本意非正規」となる人もいて、「ブラック企業」が社会問題となる中、こうしたつまずきを防ぐ目的もあります。

 Q 情報はどう利用すればいいですか。

 A 例えば、離職率は業種ごとに大きく違い、志望する企業と業種平均とを比較する方法があります。厚労省が毎年、業種平均を公表しており、他にも公式統計がいくつかあります。

 Q 会社選びに役立ちそうですね。

 A 不十分な点はあります。企業は三つある大きな項目の中から、それぞれ一つ以上の要素を提供すればいいという仕組みのため「雇用管理」の項目にある残業時間を知りたくても有給休暇の回答になるかもしれません。どの要素を開示するか企業が選べるのです。

 Q 万能ではないのですね。

 A 企業や厚労省の情報は平均的なデータで社員の個別の実態を表しているわけではありません。実態を知るにはインターンシップやOB訪問などもあります。数字だけに頼らず、直接話を聞き、自分がどんな仕事を望み、どんな働き方をするのか具体的なイメージをつくることが重要です。制度が始まることで働き方の実態を開示することが当たり前になり、職場環境の改善につながることが期待されます。

 

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