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【経済】

福島原発事故賠償、新電力も負担案 電気代に上乗せか 経産省方針

 経済産業省は二日、東京電力福島第一原発の事故被災者への賠償費を工面するため、自由化で新規参入した電力会社(新電力)も含めた幅広い電力利用者に「過去に原発の電気を利用した分」として追加負担を求める方向で検討に入った。同日の有識者会合「電力システム改革貫徹のための政策小委員会」の作業部会で方針を示した。上限の見えない負担を過去にさかのぼって全国の電力利用者に費用請求する方針には「分かりにくい」として委員から異論が噴出した。

 原発事故の賠償費用は、「原子力損害賠償・廃炉等支援機構」に東電など原発を持つ大手電力会社が「一般負担金」などを納めて用意する仕組み。同機構は福島第一原発事故後の二〇一一年八月につくられ、同事故の被災者への賠償金もここから出している。

 一般負担金は電気料金を通じ消費者が負担。一方、新電力など原発を持たない会社は負担義務がなく、電気料金にも含まれない。

 経産省は「本来は電力会社が原発事業を始めた(一九六〇年代)時から、事故に備えて一般負担金を積み立てておくべきだった」と説明。大手から新電力に移行した消費者も含め負担金を請求する考えだ。

 作業部会では委員の識者らから「大手電力会社の負担金を見直すのが先決」「大きな国民負担の話なので、国会で議論するべきだ」などと異論があがった。

 福島第一原発の廃炉費用は東電の利益から出させる方針。だが、同省は東電が自社の利用者や新電力に課す、電線利用料「託送料金」を高止まりさせることで捻出する構想を示した。東電管内の関東の国民にとっては新電力を含め電気料金が下がりにくくなる。消費者の負担増になることは避けられない。 (吉田通夫)

 

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