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【経済】

「金利目標引き上げず」 日銀、金融緩和策据え置き

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 日銀は二十日の金融政策決定会合で、現行の緩和内容を据え置くことを決めた。終了後に記者会見した黒田東彦(はるひこ)総裁は、長期金利を0%程度に維持する目標について「海外金利の上昇に応じて引き上げることは全く考えていない」と説明した。米国ではトランプ次期大統領の政策に対する期待から金利が上がっており、日米の金利差が開いて今後も円安ドル高が続く可能性がある。

 米国で金利が上昇しているときは、お金を米国で運用した方がもうかる。このため、円を売ってドルを買う動きが強まりやすく、実際に相場は円安ドル高が進んでいる。円安は輸入価格を上昇させるため、デフレからの脱却を目指す日銀には「追い風」(エコノミスト)になる。輸出企業の業績を改善させるが、輸入食料品の価格上昇などで一般家庭の負担が増す副作用がある。

 米大統領選後に対ドルで一五円以上も円安方向に進む中、黒田総裁は会見で「今の時点で円安が進みすぎて問題になる見通しは持っていない。驚くような水準ではない」と述べた。

 日銀は今の景気についてはこれまでよりやや上向きだととらえ、輸出や鉱工業生産、個人消費などへの見方を引き上げた。だが、企業経営者の景気実感を聞き取る調査では多くが先行きを厳しくみており、期待先行のトランプ効果を図りかねている面もある。

 みずほ総研の野口雄裕氏は「日銀は物価目標を全く見通せない中、金利差を広げて円安のメリットを享受する戦略だろう。ただ、トランプ政権がいずれドル高の進行を許容しなくなる懸念がある」とみている。

 

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