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【経済】

原発処理21兆円の大半は電気代 検針票の裏「託送料」に

 東京電力福島第一原発の廃炉費用などの大半が、家庭や企業が支払う電気料金に上乗せされることになった。経済産業省と財界人らが二十日に開いた「東京電力改革・1F(福島第一原発)問題委員会」で、二十一兆五千億円に膨らむと見込んだ事故処理費用の負担を国民に求める提言をまとめたためだ。負担は電気料金が記載された検針票に反映される。だが、複雑な仕組みに潜り込ませるため、分かりにくい。

 賠償費用は東電の検針票の場合、裏面に記載されている託送料金に盛り込まれる。現在は一キロワット時当たり九・二六円で、〇・〇七円が新たに加わる。

 託送料金は東電や中部電力など、地域ごとに大手電力が独占する送電線の利用料。送電線を利用している新電力の利用者も負担することになる。料金は同省が審査して、認可すれば変更できる。国会での審議は必要ない。

 費用の電気料金への上乗せは二〇二〇年から四十年間続く見込み。同省は、新たな負担額について「料金の明細に明記させる」としている。だが、託送料金を検針票に記載していない会社もあり、自分がいくら負担しているのか分からなくなる恐れもある。

 東電は特例措置で利益を託送料金の引き下げに充てず、廃炉費用として積み立てる。大手電力は通常、送配電部門で一定の利益が出ている場合、託送料金を引き下げなければならない。だが、今回の仕組みができることで、託送料金は簡単に下がらないことになった。

 提言で電気料金に含まれることになった廃炉費用も、負担額は検針票からは読み取れない。また、検針票で「電源開発促進税」と小さく記載された費用には、事故の影響で放射能に汚染された土壌などを一時保管する中間貯蔵施設の建設費が盛り込まれる。

 同省は「増税せず、税収の中でやりくりする」と説明するが、事故がなければ税率が下がる余地があった。

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