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【経済】

もんじゅ廃炉、正式決定へ 政府が再説明 福井知事は「反対」

高速増殖原型炉「もんじゅ」=21日、福井県敦賀市で

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 政府は二十一日、高速増殖原型炉「もんじゅ」(福井県敦賀市)について福井県と情報を共有する「もんじゅ関連協議会」を開き、あらためてもんじゅを廃炉にする方針を説明した。西川一誠福井県知事は依然として「納得できない」などと反対したものの、政府は午後一時半から関係閣僚会議を開き、廃炉にすることを正式に決める方向だ。

 西川氏はもんじゅの廃炉作業を、原子力規制委員会が安全管理体制の不備などを指摘した「日本原子力研究開発機構(原子力機構)」が担うことに反発。松野博一文部科学相は政府と第三者が原子力機構を監督する体制を整えたうえで、来年四月をめどにさらに体制と廃炉計画を具体化する考えを示したが、西川氏は「不安を感じる」と述べた。

 西川氏は「政府が九月に関係閣僚会議を開いてもんじゅの廃炉を検討し始めてから三カ月で結論を出すなら、拙速と言わざるをえない」とも述べて反対したが、松野氏は「本日の議論を踏まえ、関係閣僚会議に諮る」と押し切った。

 政府はトラブル続きのもんじゅを再稼働せず廃炉にするとともに、新たな高速炉の開発を開始。今後十年間で必要となる作業をまとめた工程表を二〇一八年中に策定する。福井県などの地域振興策として、もんじゅと周辺地域を原子力の研究開発拠点と位置付け、もんじゅ内に試験用原子炉を新設することも検討する。

 政府は十九日の協議会で方針を表明したが、西川知事は原子力機構が廃炉を担うことなどを問題視し、「到底受け入れられない」と強く反発。松野文科相らが、あらためて方針を説明する場を設けることを約束していた。

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<もんじゅ> プルトニウム・ウラン混合酸化物(MOX)燃料を使い、発電しながら消費した以上のプルトニウムを生み出す高速増殖炉。実用化までの4段階のうち2段階目の原型炉で出力は28万キロワット。政府は使用済み核燃料を再利用する「核燃料サイクル政策」の中核の一つに位置付けていた。1994年に初臨界。95年にナトリウム漏れ事故を起こすなどトラブルが続き、運転は出力40%で計250日にとどまる。2012年に大量の機器点検漏れが発覚し、原子力規制委員会は事実上の運転禁止を命令。昨年11月、日本原子力研究開発機構に代わる運営主体を探すよう所管の文部科学相に勧告した。

 

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