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【経済】

酒の原価割れ販売に罰金 周辺店への影響に配慮

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 国税庁はビールなど酒の過度な安売りに歯止めをかける新ルール案をまとめ、意見公募を始めた。仕入れ代に人件費などを加えた「総販売原価」を割り込む赤字販売を続け、周辺の店に「相当程度の影響を及ぼす恐れがある」取引を禁止。違反業者に販売免許取り消しの行政処分や五十万円以下の罰金を科せるようにする。

 昨年成立した改正酒税法などの細目に当たり、改正法と合わせて今年六月に施行する予定。苦境に立つ「町の酒屋さん」を保護して税収を確保するとの趣旨だが、安売りの経営努力まで否定すれば消費者が不利益を被りかねず、慎重な運用が求められそうだ。

 改正法は議員立法で成立し「公正な取引の基準」に違反した場合の業者名公表や是正命令などを規定した。命令に従わないと免許取り消しや罰金刑の対象になる。不当廉売を取り締まる公正取引委員会と国税庁との情報共有も制度化し、規制を大幅に強化する。

 新ルールは、原価割れの程度や販売量、地域シェアが大きく、周辺店の業績が悪化したり対抗値下げを強いられたりするケースを違法取引として例示した。一律の数値基準は定めず、案件ごとに個別に判断する。

 酒の販売は二〇〇三年に出店規制が原則としてなくなって競争が激化。一般酒販店の販売量シェアは〇〇年度の55・1%から一四年度は14・6%に下がり、スーパーや酒のディスカウント店などが台頭している。

 安売りの背景にはメーカーや卸が特定の店にリベート(販売奨励金)を支払う不透明な取引慣行もあるとされ、国税庁は「見過ごせない取引は是正する必要がある」と説明する。

 意見公募は電子政府の総合窓口などで二月三日まで受け付ける。

 

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