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【経済】

主役は自動運転車 米家電見本市開幕

5日、米ラスベガスで開幕した家電見本市「CES」で、基調講演する日産自動車のカルロス・ゴーン社長=ロイター・共同

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 米ラスベガスで5日に開幕した家電見本市「CES」は、実現の近づく自動運転の主導権を握ろうと自動車大手が競って未来像を描いてみせた。存在感が薄れた家電メーカーは危機感を強め、進歩の目覚ましい人工知能(AI)を取り込むなど工夫を凝らし、模索を続ける。

◆まるでショー

 「CESはますます自動車のショーのようになってきた」。日産自動車のカルロス・ゴーン社長は五日、CESを代表する基調講演で余裕たっぷりに語った。究極の自動運転とされる無人運転を目指すことを表明し、CESの主役となった。

 薄型テレビや白物家電などの新製品を発表する場だったCESは数年前から、あらゆる最先端技術を競い合う場に変貌。自動車メーカーやIT企業の存在感が年々増している。

 今回のCESでは、トヨタ自動車やホンダなどもAIが運転手の健康状態や気持ちを読み取り、自動運転技術でサポートする試作車を出展し、話題となった。

 トヨタの開発担当者は「車はAIの進化で人により近いものになり、より安全なものになっていく」と力を込めた。

◆白物ネタ切れ

 「AIを利用し声で食材などを注文できる冷蔵庫」。家電メーカーで話題を呼んだのは、皮肉にも韓国サムスン電子とLG電子の展示内容の酷似だった。「ネタ切れ」との観測を呼び、ライバルとの違いを表現し自社の特徴をアピールする場としては“失態”とも言える騒ぎとなった。

 日本勢の出展はさらに新鮮味を欠いた。パナソニックは米ウォルト・ディズニーとの提携などを発表したが、出展の目玉はAI搭載の卵形ロボットなどで、華やかな自動車メーカーのブースと比べ、地味な印象を拭えなかった。

 ソニーは次世代パネル「有機EL」を使った大型テレビを発表。平井一夫社長は「ソニーらしい画質に徹底的にこだわった」と自信を見せたが、肝心の有機ELはLG電子製で、物足りなさを残した。

 CESを主催する米民生技術協会は二〇一六年の世界のデジタル家電市場は二年連続で縮小したと発表。一七年も「売り上げをけん引する商品に乏しく縮小が続く」と予想する。家電各社の苦悩はしばらく続きそうだ。 (ラスベガス・共同)

 

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