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【経済】

タカタ、再生の道険しく 巨額リコール費の分担協議難航

13日、米デトロイトでタカタ元幹部の起訴を発表した米司法省の記者会見=ロイター・共同

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 米司法省が十三日、タカタが罰金など十億ドル(約千百五十億円)を支払うことで和解したと発表した欠陥エアバッグを巡る問題は、検査データで不正をした同社元幹部三人が起訴される事態に発展した。不正の悪質さを指摘した同省に対し、タカタは自身の有罪を認めており、信頼がさらに失われるのは不可避だ。タカタは長期化する問題の一刻も早い収束を目指すが、信頼回復と再生への道は険しい。

▽常態化

 「XXするしかない」「XXしてください」。米司法省の文書によると、タカタの元幹部三人らは、検査データの不正操作を「XX」という隠語を使って表現していた。三人らが社内でやりとりしていたという電子メールには、たびたび「XX」の文字が記され、不正操作が常態化していた様子がうかがえる。

 二〇〇四年二月、〇五年の二〜四月には、三人のうち一人が不正操作したことを報告するメールに対して、「XX(不正操作)するしかなかった」と他の人が同調する場面などがあった。〇五年六月ごろには、一人が不正操作について「一緒に橋を渡るしかない」と他の二人に迫るケースもみられた。

 司法省は動機について自動車メーカーをあざむいて危険なエアバッグを購入させ「タカタと自らを豊かにするため」と指摘し、組織の法令順守意識の希薄さを断罪した。

▽不信感

 「問題解決への大きな一歩だ」。高田重久会長兼社長は公表したコメントで、和解金の支払い合意は、経営再建に向けた動きとの認識を示した。ただ、元幹部三人が起訴されたにもかかわらず、記者会見を開かなかった。自動車メーカーの中には「信頼回復に向けて、もっとトップが表に出て説明すべきだ」(幹部)との不信感もある。

 一兆円規模に上る見通しとなっているリコール費用の分担を巡る議論もタカタと自動車メーカーで平行線のままだ。経営再建に向けた最大の課題だが、米司法省との和解後も協議が円滑に進むかは不透明だ。タカタの一六年九月末の連結純資産は千二百四十億円にとどまっている。自動車メーカーとの協議で安易に過失責任を受け入れれば、巨額のリコール費用がのしかかり、経営再建は遠のく。

 一方、タカタからの部品調達に依存する自動車メーカーには、タカタの経営が不安定になり部品の安定供給が滞れば、リコール対応に支障が出るとの懸念がくすぶる。

 いずれも難しい対応を迫られる中、再建計画策定の関係者は、「タカタと自動車メーカーが納得できる痛み分けの結論を見いだす必要がある」と話す。

 

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