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【経済】

トランプ氏「ドル強すぎる」 発言の意図は?

 トランプ次期米大統領が米紙のインタビューで「われわれの通貨(ドル)は強すぎる」と発言し、ドル高が中国企業との競争で不利に作用しているとの認識を示した。昨年11月の当選時から急激に進むドル高へのけん制とみられている。なぜ発言したのか、日本への影響は。問題を整理した。 (渥美龍太)

 Q なぜ、トランプ氏はドル高を防ぎたいの?

 A ドル高は、輸出をする米国内の製造業企業の採算を悪化させるからです。トランプ氏は、ドル高のせいで「米国の企業は中国に勝てない」とも述べました。米国の抱える貿易赤字は対中国が突出して大きく、トランプ氏にとって、ドル高が行き過ぎて米国企業の競争力が落ちることは許容できなかったようです。

 ただ、米国は伝統的に海外から投資を呼び込むため「強いドル」、つまりドル高を掲げており、発言との矛盾を指摘する声もあります。みずほ総研の有田賢太郎氏は「米国内の労働者に雇用重視をアピールする発言で、現状では為替政策の転換とまでは言えない」との見方です。

 Q 日本への影響は?

 A これまでは「トランプ相場」と呼ばれるドル高円安を歓迎するムードでした。行き過ぎれば輸入食料品が高騰しますが、輸出企業の業績は改善するからです。このため「トランプ氏がいつまでドル高円安を許容するかが焦点」(国内証券)でした。

 Q 発言一つで経済が大きな影響を受けるんだね。

 A 「米国第一主義」がもたらす怖さとも言えます。トランプ氏はトヨタ自動車のメキシコ工場建設に反対しましたが、これも雇用重視のアピールでした。日本や中国の為替政策を「通貨安誘導」と批判したこともあり、次の一手があるかもしれません。為替が何度も急に動けば、業績がぶれる日本企業は賃上げや投資に動きにくくなり、国民生活にも影響が出ます。

 

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