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【経済】

佐川急便、東証1部上場へ 年内、海外物流網を強化

 宅配大手の佐川急便が年内の東京証券取引所第一部への上場を目指し、主幹事証券会社などと調整に入ったことが二十日、分かった。調達した資金で合併・買収(M&A)を加速し、海外を中心に物流網を拡大。国内トップの日本通運を追い上げる。佐川急便では不祥事が続いており、株式公開で透明性を高めることにより、企業イメージの改善も期待できる。上場時の時価総額は三千億円を超える可能性もある。

 親会社のSGホールディングス(HD)は佐川急便の株式の80%を保有しており、上場に伴って一部を売却する。上場後も筆頭株主の地位を維持する見通しだ。

 佐川急便は、東京営業所の社員による違法駐車で知人らを身代わりとして出頭させる事件を起こし、一日に社員ら十四人が略式起訴された。昨年十二月には配達員が荷物を蹴ったり、地面にたたき付けたりしている様子が動画でインターネット上に投稿された。

 ネット通販の利用拡大で宅配便の取扱量は増えているが、ライバルとの値引き競争は激しく、ドライバー不足で人件費も高騰している。「株式上場で企業イメージを回復できれば、採用力の強化につながる」(物流関係者)との見方もある。

 SGHDはアジアでの事業拡大も急ぐ。昨年十月には、資本業務提携を結んだ日立物流と協力し、中国で生産した衣料品を日本の納品先に一貫輸送するサービスを開始した。ベトナムでは同十一月に大型物流施設を完成させ、同国の不動産・小売り大手と物流分野で提携、翌十二月には宅配会社も買収した。SGHDは、佐川急便の上場で得た資金で買収攻勢を掛けるとみられる。

<佐川急便> 1957年に京都府で創業。「飛脚宅配便」で知られる宅配便事業を全国で展開する。2006年に純粋持ち株会社SGホールディングス(HD)が設立され、傘下に入る。佐川急便の16年3月末時点の従業員数は4万6861人、保有車両台数は2万4379台。SGHDは非上場で16年3月期の連結売上高は9433億円。純利益は339億円。90年代初めの東京佐川急便事件では、故金丸信・元自民党副総裁や暴力団幹部への違法な金の流れが明るみに出て、批判を浴びた。

 

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