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【経済】

ヤマト、未払い残業代支給へ 宅配急増 社員7万人調査

 宅配最大手ヤマト運輸を傘下に持つヤマトホールディングス(HD)が、約七万人の社員を対象に未払いの残業代の有無を調査していることが四日、分かった。支給すべき未払い分が確認できれば支払う方針。インターネット通信販売の普及で宅配個数が急増し、ドライバーを中心に人手不足で長時間労働が慢性化しており、未払い分の解消を急ぐとともに、労使が協調して宅配現場の労働環境の改善を進める。

 全体の支給額について、ヤマトHDは「調査してみないと規模は分からない」としているが、一人百万円程度になるケースもあるとみられ、総額数百億円に達する可能性もある。未払い残業の常態化を大手企業が事実上認め、全社的に調査するのは異例。

 調査対象は、ヤマト運輸で宅配をするドライバーと営業所の事務職員のほか、ヤマトHD傘下のグループ会社で働く社員。

 ヤマト運輸では宅配の荷受量の増加に伴い、ドライバーが実際の労働時間を記録しないサービス残業も増えているとされる。同社は労働組合と協調して労働環境の改善を急ぐには、未払い分の解消が前提になると判断した。

 改善策として、ネット通販などの大口顧客と、荷受量の抑制や料金値上げについて交渉を始めるほか、正午から午後二時の時間帯指定の配達を中止することや、現在午後九時までとしている夜の配達時間を早めに切り上げることなどを検討している。

 ヤマト運輸は昨年八月、三十代の元ドライバー二人に残業代の一部を支払わなかったとして、二人が勤めていた神奈川県内の店舗が、横浜北労働基準監督署から労働基準法違反で是正勧告を受けている。今回の調査はこの是正勧告も一因になっているという。

 

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