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【経済】

ヤマト、27年ぶり値上げ 個人の小口荷物含め秋までに

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 宅配便最大手のヤマト運輸がことし九月末までに、個人が送る小口の荷物を含めて基本運賃を全面的に値上げする検討に入ったことが七日、分かった。全面値上げは消費税増税時を除くと二十七年ぶり。値上げ幅は今後詰める。宅配業界の過当競争は限界を迎え、そのつけが消費者の負担増につながる形だ。 

 ネット通販拡大による荷物の増加を背景にドライバーら人手不足が深刻で、外部業者に配達を委託するコストも膨らんでいる。サービス維持には値上げが必要と判断した。ヤマト運輸の親会社であるヤマトホールディングスは、巨額の未払い残業代の発覚を踏まえて働き方改革を進めており、成長を続けてきたグループの経営戦略は大きな転換点を迎えた。

 ヤマト運輸は荷物の発送地と届け先、サイズによって基本運賃を決めている。例えば、同じ地域を発着地とし縦、横、高さの合計が六十センチ以内、重さ二キロまでの場合は七百五十六円。人件費の高騰を理由に一九九〇年に百〜百十円値上げし、その後は消費税増税時に増税分を引き上げた。

 一方、法人契約は宅配便の九割を占め、荷物の量に応じて基本運賃を割引している。二〇一四年に値上げした際には、送り主が個人の場合の基本運賃の改定は見送ったが、今回は値上げする。インターネット通信販売大手アマゾンジャパン(東京)など大口顧客とも交渉に入った。年末など荷物が急増する時期の割り増し運賃の設定に加え、発送地と届け先の地域区分を関東や関西といったブロック別から都道府県別に見直し、きめ細かく料金設定できるようにする方向だ。

 働き方改革では、時間帯指定サービスの正午から午後二時の廃止などを検討している。二二年に全国五千カ所としていた宅配ロッカーの設置を前倒しするなどで利便性を維持したい考え。長時間労働の主因である不在者宅への再配達の有料化も検討するが、発送元と届け先のどちらが負担するかなど実現のハードルは高く、慎重に見極める。

 

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