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【経済】

東芝株、監理銘柄に指定 米原発事業から撤退方針

会見する東芝の綱川智社長=東京都港区で(隈崎稔樹撮影)

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 経営再建中の東芝は十四日、二〇一六年四〜十二月期連結決算の発表を再び延期した。米原子力事業での不正疑惑でさらに調査が必要になったため。東京証券取引所は十五日から同社株式を上場廃止の可能性がある「監理銘柄(審査中)」に指定し、同社を上場廃止にするか審査する。深刻な経営状況を踏まえ、東芝は業績悪化の要因である米国の原発子会社の経営から撤退する方針を明らかにした。 (吉田通夫)

 東芝の米原子力子会社ウェスチングハウス・エレクトリック(WH)で、一六年十〜十二月期にトップが業績をよく見せかけるため、部下に原発の建設コストを安く見積もるよう圧力をかけていた疑惑が浮上。東芝は先月十四日の決算を延期していた。だが、調査を委託していた法律事務所は、トップらが以前にも部下に圧力をかけていた疑いを指摘。東芝は新たな疑いを調査するため、発表を再延期した。

 一五年に発覚した東芝の全社的な不正会計を受け、東証は同社を内部管理に問題がある「特設注意市場銘柄」に指定しており、十五日からは悪質性を最終的に見極める「監理銘柄」に指定する。

 度重なる不正と決算発表延期を受け、東証は厳しく審査する方針とみられ、上場廃止の公算も出ている。財務省が承認した次回期限の四月十一日までに決算発表できない場合も上場廃止の可能性が高まる。

 また東芝の綱川智社長はWH社の株式を売却し、グループから外す方針を表明。米連邦破産法一一条(日本の民事再生法に相当)についても「さまざまな選択を検討している」として、適用申請を考えていることを明らかにした。WH社は米国で原発四基を建設中だが、建設コストが想定を上回り一六年四〜十二月期で七千百二十五億円の損失要因になっており、東芝は同社を子会社にし続ければ、損失がさらに拡大すると判断した。

 WH社の売却や破産処理により、東芝の損失が拡大する可能性もある。同社は半導体事業の売却で財務状態を改善する考えだ。

 <監理銘柄> 証券取引所は上場廃止の恐れがある株式を「監理銘柄」に指定して投資家に注意を促す。「審査中」と「確認中」の2種類があり、不正会計といった社会的影響が大きいケースは「審査中」に指定される。四半期報告書の提出遅延などの事案は「確認中」となる。いずれも原因が解消されれば指定から外れる。監理銘柄となっても株式の売買は継続される。

 

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