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【経済】

TPP合意水準を死守へ 米の「農業標的」発言に日本

 米通商代表部(USTR)代表に指名されたロバート・ライトハイザー氏(69)は、十四日に開かれた議会上院の指名公聴会で、農業分野の通商交渉をめぐり日本に市場開放を迫る姿勢を鮮明にした。日本など環太平洋連携協定(TPP)参加国と二国間の交渉を進めて「TPPを上回る合意を目指す」とし、「日本は第一の標的になる」と述べた。

 トランプ米大統領のTPP離脱以降、米国の農業団体は二国間交渉を求める声を強めている。コメなどの「聖域」がある日本はTPPの合意水準の死守を目指し、米国の具体的な出方を見極める構えだ。

 ライトハイザー氏の発言について、菅義偉(よしひで)官房長官は十五日の記者会見で、四月にも開く日米のハイレベル経済対話で「ウィンウィン(相互利益)になるよう、建設的な議論をしていきたい」と強調した。インフラ投資などの経済協力を先行させ、農業や自動車など個別分野での利害対立の表面化を避けたい考えだ。

 日米間で農業分野の交渉に入った場合、全国農業協同組合中央会(JA全中)の奥野長衛(ちょうえ)会長は、TPPの合意内容が「一つのライン」になると表明しており、これ以上の譲歩は拒否する方針を見せている。内閣官房幹部も「日本も農産品は譲れない。本気で交渉をやるならば何年もかかる」と指摘する。

 通商問題で結果を出したいトランプ大統領にとって、交渉の長期化は避けたいところだ。日本政府は今後、米政権が通商政策をどのように具体化させるかを注視している。

 

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