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【経済】

福島事故処理 国民負担議論 経産省、議事録作らず

 福島第一原発の処理費用について議論した「東京電力改革・1F(福島第一原発)問題委員会」(東電委員会)の議事録を、経済産業省が作成していないことが分かった。会合は非公開で録音もしていなかったため、細かい協議内容を確認できない状態。経産省は「これから職員のメモを基に作成するので問題ない」と説明するが、国民の負担増を決めた重要な会合の検証が困難になる可能性がある。

 東電委員会は昨年十〜十二月に八回の会合を開き、福島第一原発の事故処理費用が二一・五兆円に倍増するとして国民負担を増やす提言をまとめた。しかし、東電と個別企業との提携戦略などが話題になるとして非公開にした。

 会合後に委員長の伊藤邦雄・一橋大大学院特任教授と経産省電力・ガス事業部の村瀬佳史部長が会見して内容を説明しているが、すべての情報を明らかにするわけではない。ホームページで発言者名を伏せ、内容も簡略化した「議事要旨」を公開しているが、発言者と発言内容を明らかにした「議事録」は作成していない。

 委員会のメンバーには、六月に東電の経営陣に入る日立製作所の川村隆名誉会長や経営共創基盤の冨山和彦最高経営責任者(CEO)らも含まれるが、これまでの発言内容を検証できない状態になっている。

 公文書管理法は、行政機関の意思決定を検証できるよう「事案が軽微なもの」以外は会議の議事録など決定過程を文書に残すよう義務付けている。一九九九年の閣議決定は「速やか」な公開を原則とした。

 しかし期限に定めはなく、作成や公開の時期は会議ごとに委員長と役所が相談して決めている。

 東電委員会の事務局を務める電力・ガス事業部政策課の担当者は「議事要旨を公開しているし、議事録もこれから作るので問題ない」と説明。ただし会議は録音しておらず、議事録は職員のメモを基に作成するといい、忠実に再現できない可能性がある。 (吉田通夫)

 

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