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【経済】

東芝決算 監査法人の「不表明」って何?

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 東芝が十一日に発表した二〇一六年四〜十二月期決算について、PwCあらた監査法人は「不表明」という意見を突き付けました。これは何を意味しているのでしょう。 (伊藤弘喜)

 Q 監査法人の「意見」とは。

 A 監査法人は企業の決算を調べ、損失隠しなどがないか信頼性について「監査意見」を付けます。株の売買は決算が正しいことを前提に行われます。通常は「適正である」との意見が付き、決算が正しいことのお墨付きになります。

 Q 「不表明」はどんな場合に付くのですか。

 A 会計記録が不十分だったり、企業が協力的でなく判断材料がそろわない場合に付けます。この決算は信用できない、と注意を促しているといえます。

 今回、PwCあらたは、米原発会社ウェスチングハウス・エレクトリック(WH)で生じた巨額損失を親会社の東芝が把握した時期を疑問視しています。昨年十二月に把握したと主張する東芝に対し、「もっと前から分かっていたのでは」と追加調査の必要性を訴えていますが、東芝は十分調べたと拒絶しています。

 Q 「意見不表明」の影響は。

 A 決算の信頼性が落ち、投資家は安心して株の売買ができなくなります。銀行も融資を渋ったり、公共事業なども受注しにくくなるので経営も苦しくなる可能性があります。東芝が五月に発表する一六年度の本決算も「意見不表明」になる可能性があります。

 Q 上場廃止可能性は。

 A 東京証券取引所は、以前に発覚した利益水増し問題で東芝を特設注意市場銘柄(特注)に指定、上場廃止にするか審査していますが、決算に監査法人のお墨付きを得られないことは、東芝にとっては不利な材料になります。

 過去の例ではゴルフ用品製造の本間ゴルフの決算が「意見不表明」となり、その後同社は経営破たん、上場廃止になりました。東芝について市場関係者は「それだけ存続できない可能性が出てきたということだ」と言っており、経営危機がさらに深刻になったといえます。

 

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