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【経済】

東京円急伸、一時108円台 トランプ氏「ドル強すぎ」発言で円買い

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 十三日の東京外国為替市場の円相場は一時一ドル=一〇八円台と、約五カ月ぶりの円高水準になりました。円高の進行に伴い日経平均株価(225種)は三日続落。終値は前日比一二五円七七銭安の一万八四二六円八四銭と今年最も安くなりました。なぜ円高が急に進んだのでしょうか。 (渥美龍太)

 Q 円高が進んだ最大の要因は何ですか。

 A トランプ米大統領が十二日に「ドルは強くなりすぎている」と発言した影響です。ドル高が米企業の競争力を悪化させる、との懸念も示しました。ドル高は米国の輸出企業の利益が目減りする要因になります。投資家はトランプ氏が今回の発言で「ドル高をけん制した」とみなし、ドルを売って円を買う動きを強め、ドル安円高が進んだのです。

 一方、日本には自動車、電機など、円高になると採算が悪化する輸出企業が多く、円高と株安が連動しやすい傾向があります。これが十三日の日経平均の下落につながりました。

 Q ほかに考えられる円高の理由はありますか。

 A シリアや北朝鮮など国際情勢の緊迫化です。投資家は価格変動の激しい株などを売って手元に現金を置いておこうとします。「機関投資家」と呼ばれる金融機関などの投資家は国際情勢が安定しているときは円を外貨に替えて、新興国に投資していますが、不安な事態が起きると引き揚げて円に戻します。これが「リスクオフ」と呼ばれる動きで、円が買われる要因になります。

 Q 北朝鮮の核問題は日本の安全に直結します。円も危ない気がしますが…。

 A 日本の投資家は大量の資産を海外に持っています。「不安な事態」が地理的に近い北朝鮮で起きた場合でも、海外の資産を円に替える動きを強めますから、円高が進みやすくなったとの見方があります。

 このほか「世界の投資家は日本固有の事情を重視していない」(国内証券)との指摘もあります。もうけを出すには、ほかの投資家より先に動かないといけないので「リスクオフ=円買い」との反射的な判断に傾きやすいとの考え方です。実際、東日本大震災の直後、一時は円高が進みました。

 

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