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【経済】

18日に経済対話 狙いは 米・自動車や農産物に照準 日・個別分野の議論回避へ

 【ワシントン=石川智規】日米2国間で貿易のあり方などを話し合うハイレベル経済対話が18日、東京で開かれる。米政府はトランプ大統領が重視する貿易赤字の削減が最大の課題。「バイ・アメリカン(米国製品の購入)」を旗印に、自動車や農業分野の市場開放に向けた布石を打ってくることも想定される。

 初会合となる経済対話は、麻生太郎副総理兼財務相とペンス米副大統領が出席し、通商課題や今後の作業の進め方などを話し合う。

 米国の日本に対する二〇一六年の貿易赤字は六百八十九億ドル(約七兆七千億円)で、中国に次ぐ二位。トランプ氏は「不公正貿易は極めて重い代償を負う」と各国をけん制しており、米国製自動車や農産品の輸出増を狙って、日本に対してさらなる市場開放を求めてくる可能性が高い。

 TPPに代わる二国間の自由貿易協定(FTA)に向けた協議の加速も米側の関心事項だ。交渉を求める中で、牛・豚肉や乳製品などの高関税がやり玉に挙がることも想定される。

 一方、初回会合では具体的な議論までは踏み込めないとの見方もある。

 米国ではトランプ政権が議会対策などに手間取り、主要人事が停滞。通商代表部(USTR)の代表に指名されたライトハイザー氏は、いまだ議会での承認が行われていない。商務省や関係省庁でも実務を担う幹部や職員の任命が滞り、「具体策はこれから」(米政府関係者)との声もある。

 日米経済対話で日本政府は、米国の関心が高い自動車など個別分野で踏み込んだ議論を避けたい考えだ。しかし、北朝鮮問題など東アジア情勢が緊迫する中、通商問題が安全保障の「取引(ディール)材料」にされる懸念もある。

 政権の安定化を図りたい米国は短期的な成果を重視しており、七日に行われた米中首脳会談でも、米国の対中貿易赤字の削減に向けた「百日計画」を策定することで合意した。

 さらにトランプ米大統領は、中国の習近平国家主席との会談で「北朝鮮の問題を解決すれば、貿易取引はより良好になる」と伝えたと、ツイッターで明言。経済問題と安保問題をてんびんにかけ、自国の要求を突きつけるトランプ流の取引の一端を示した。

 外務省幹部は「米国の同盟国である日本と、中国では位置付けが違う」と強調するが、安保面で頼る米国の要求を「強く押し返せない」(経済官庁幹部)と警戒する声も聞かれる。(矢野修平) 

 

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