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【経済】

米抜きTPP来月協議 政府 事実上の方針転換

 政府は二十日、環太平洋連携協定(TPP)に関し、離脱表明した米国以外の十一カ国で発効させることを視野に、各国との調整を本格化させる方針を決めた。五月にベトナム・ハノイで開かれるTPP閣僚会合で、日本の立場を伝える。これまでは米国の翻意を目指してきたが、先に来日したペンス米副大統領が「TPPは過去のもの」と発言したことなども踏まえて事実上、方針転換した。

 菅義偉(すがよしひで)官房長官は同日午前の記者会見で、米国抜きのTPP発効を巡って「あらゆる選択肢を排除せず、何がベストか主導的に議論を進めていく」と説明。その上で「(米国を含む十二カ国で)合意した高いレベルのルールを実現していくため何ができるか、各国と議論するのは当然のことだ」と強調した。一方で、米側には引き続きTPPの意義を粘り強く訴えていく考えも示した。

 これに関連して、政府高官は「長い間、激論を重ねて合意にこぎ着けたのだから、米国が入らないからといって『はい、さようなら』という話にはならない」と指摘。十一カ国の協議を先行させることで、米国が今後、復帰する環境を整えたいという意向をにじませた。

 麻生太郎副総理兼財務相も十九日、訪問先の米ニューヨークで講演し、「(TPP閣僚会合で)『米国なしでやろう』という話が出る」と述べ、米国抜きの十一カ国で発効を模索していく考えを表明した。一方、米国が求める日本との二国間貿易協議について、TPPの水準で合意するのは困難という認識を示した。

 <TPP(環太平洋連携協定)> アジア太平洋地域における物品の関税撤廃などのルールを含む包括的な協定。シンガポール、ニュージーランド、チリ、ブルネイの4カ国による協定が前身。米国やオーストラリア、ペルー、ベトナム、マレーシア、カナダ、メキシコが交渉に加入。日本は2013年から参加。12カ国は15年10月に大筋合意し、16年2月に署名したが、米政権は17年1月に離脱を通知。12カ国での発効は見通せなくなった。 (共同)

 

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