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【経済】

決算発表 集中に拍車 来月12日、33% 東芝不正で慎重監査

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 上場企業の二〇一七年三月期決算の発表が五月十二日に集中し、今月二十日時点で七百八十一社に上ることが、東京証券取引所の集計で分かった。東証は企業に早期の発表や分散化を求めてきたが、むしろ集中に拍車が掛かる結果に。東芝の不正会計問題で会計監査が念入りになっていることが一因との見方が出ている。 (中沢佳子)

 東証によると、一五年三月期決算は集中日が五月十五日で三百五十九社が発表したが、一六年三月期決算は五月十三日の七百五十八社と倍増。一七年の五月十二日はさらに増え、全体の33・1%に当たる七百八十一社が予定している。

 東証は決算期末から四十五日以内の発表を促しており、三月期末だと五月十五日が期限。ただ、「大型連休に近く、決算を承認する取締役会の日程との兼ね合いもある」(東証)といい、十五日直近の金曜日に集中する傾向がある。

 これに加え、二〇一五年に発覚した東芝の不正会計問題で、会計監査をした監査法人が不正を見抜けなかったとして行政処分を受けたことも影響した。「監査法人が期限の許す限りより慎重に確認するようになり、結果的に発表が遅くなっている」(市場関係者)という。

 特定日に発表が重なると、投資家は決算内容を十分確認するのが難しくなる。東証は早期発表を促そうと、決算短信の内容の簡素化を一七年三月期末から認めた。しかし、東証の担当者は「簡素化しても、早まったとは言えない状況だ」とため息をつく。

 宝印刷が今年三月に顧客の上場企業七百八十九社に行った調査でも、発表日を早める企業は4%(三十社)にとどまった。日本証券業協会の稲野和利会長は「スピーディーな発表が第一。企業は努力を」と呼び掛けている。

 

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