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【経済】

G20自由貿易の重要性共有 保護主義の波、残る火種

 米ワシントンで開かれた二十カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議では、自由貿易の重要性を共有し、保護主義に対抗していく必要性で一致した。ただトランプ米政権は二国間交渉で自国の利益を目指す考えで、内向きな姿勢に変化はない。七月にドイツで開かれるG20首脳会合に向けて、火種は抱えたままだ。

 「世界経済の成長のためには自由貿易が好ましい、という方向性で幅広い合意を得た」。ドイツのショイブレ財務相は閉幕後の記者会見でこう総括した上で、「保護主義は世界経済へのダメージ」とくぎを刺した。

 しかし、米国の本音は別にある。ムニューシン米財務長官は、二十二日の国際通貨金融委員会(IMFC)会合に向けた声明で、対米貿易黒字を持つ日本や中国、ドイツを念頭に「過剰な貿易黒字と赤字は、自由で公正な貿易システムに資するものではない」と訴えた。今後、米国企業の雇用増を目指し市場開放を強く求めるのは必至で、各国とも警戒を強めている。

 麻生太郎財務相は二十一日の会見で「環太平洋連携協定(TPP)の方が日米にとっていいシステムだ」と強調。日本は米国抜きでTPP発効に向けた協議を進め二国間交渉を求める米国をけん制していく構えだ。

 ただ、二十三日に第一回投票が行われるフランス大統領選では、極右政党・国民戦線のルペン党首への支持が広がっており、欧州でも保護主義の台頭は顕在化しつつある。G20首脳会合に向け、戦後の世界経済を支えてきた自由貿易体制の正念場は続く。 (ワシントン・東條仁史、石川智規)

 

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