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【経済】

メキシコに中小部品メーカーの商機あり 米「国境税」見送り

メキシコ進出について説明するカネパッケージの金坂良一社長=埼玉県入間市で

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 米国への輸入品が増税となる「国境税」導入が見送られ、メキシコで生産した自動車を米国で販売する日本メーカーへの打撃はひとまず避けられることになった。「海外展開の強化」を掲げて、メキシコへの進出を選択した中小部品メーカーにとって追い風になりそうだ。 (妹尾聡太)

 「すでに複数の部品メーカーから受注した。他にも多くの商談がある」。自動車部品や精密機器を梱包(こんぽう)するケースを設計・生産するカネパッケージ(埼玉県入間市、海外含む従業員約八百五十人)の金坂良一社長はメキシコ進出に自信をみせた。自動車メーカーが集まるグアナフアト州で、六月から新工場が稼働する。

 数百社に上る日系部品メーカーが今後の顧客候補だ。今回の国境税見送りについては「大手の投資が増える」と歓迎。トランプ政権の今後の動向は気になるが、「自動車メーカーは欧州や中南米にも輸出している。仕事は確実にある」と意気込む。

 変速機の部品などを作る関西のメーカー(従業員約二百人)は、来年からメキシコで現地生産を始める。もちろんトランプ政権の貿易政策など不安もあったが、「大手メーカーは目先の計画を変えないと明言している。年間三百五十万台を生産するメキシコ市場は魅力的」(同社幹部)として進出を決めた。

 取引先の大手は次々に海外進出するため、国内にいては仕事が増えない。「五年先、十年先を考えると、国内にとどまる方がリスクになる」と判断した。

 日本貿易振興機構(ジェトロ)米州課の中畑貴雄氏は「メキシコからの輸入品への課税は米国内でも反対が強く、実現は疑問視されている。『トランプ大統領は気にしない』という会社は着々と準備している」と話している。

 メキシコの自動車生産 人件費の安さや北米自由貿易協定(NAFTA)で対米輸出関税がゼロになることから、各国企業は近年メキシコ進出を加速。日系企業の拠点数は1000を超える。2016年には国別で世界7位となる350万台の自動車が生産され、6割が米国に輸出された。

 

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