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【経済】

東電決算 賠償・廃炉費計上後も黒字 社長「再稼働狙う」

 東京電力ホールディングス(HD)は二十八日、二〇一七年三月期連結決算を発表した。原油価格の下落に伴う火力発電の燃料費の減少などで黒字を計上した。福島第一原発事故の被災者への賠償のための負担金と廃炉のための合計三千六十七億円など費用を計上した後の利益(経常利益)は二千二百七十六億円になった。だが、広瀬直己(なおみ)社長は利益を上積みするために柏崎刈羽原発(新潟県)の再稼働を目指す考えをあらためて示した。

 東電は同原発の再稼働を来月にも公表する再建計画の柱に据える。同意が必要な新潟県の米山隆一知事は慎重な姿勢を強めており、原発の再稼働を目指す政府と東電の構想は簡単には進みそうにない。

 負担金や廃炉の費用と経常利益を合わせると五千三百四十三億円になる。重視する柏崎刈羽原発6、7号機の再稼働がなくても、経済産業省が昨年末にまとめた「賠償と廃炉を進めるためには毎年度五千億円が必要」との試算を上回る資金を捻出できた。

 しかし、二十八日に記者会見した広瀬氏は「ずっと(同水準の資金捻出を)続けるのは難しく、再稼働を狙っている」と強調。来月にも公表する再建計画の改訂版「新々・総合特別事業計画」では、最短で一九年度にも再稼働するシナリオを描く方針だ。燃料費の高い火力発電を抑えることで、年間一千億円の利益の上積みを目指す。

 米山知事はこれまで、福島第一原発の事故の検証に三、四年かかると繰り返している。

 二月には、東電が柏崎刈羽原発の重要設備の耐震性に不備があったことを三年にわたり開示していなかった問題も発覚し、慎重な姿勢を強めている。広瀬氏は「新潟県の理解を得るためにやらなければならないことは多く、再稼働の明確な見通しを立てることはできない」と語った。

 

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