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【経済】

地方学生と企業結ぶ オンライン面接広がる

オンライン上で石川県の内田成美さんの採用面接をするセプテーニ・ホールディングスの男性社員=4月、東京都新宿区で

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 遠隔地に住む優秀な学生を確保しようと、採用活動にインターネットと携帯端末やパソコンを使い、面接などの選考をオンラインで行う企業が増えている。学生にとっても企業まで足を運ばなくても自宅などで採用担当者と話ができるため、交通費や移動時間を気にせずに済む利点がある。

 「学校で打ち込んだことは何ですか」「ソフトテニスです。ペアを組んだ友人には『頼りになる』と言われました」

 東京都新宿区にあるIT企業「セプテーニ・ホールディングス」社内での採用面接。四月中旬、男性社員が、パソコンの画面に映る金沢大四年の内田成美さん(21)に質問し、石川県の自宅にいる内田さんはスマートフォン越しに答えた。

 同社は今年から地方の学生向けに、性格診断や面接などの全てを、オンライン上で行う選考を始めた。人工知能(AI)を利用した人材評価システムを独自に開発し、採用にも活用している。

 別の石川県の学生は「夜行バスでも往復一万円はかかる。費用を削減できたのは大きい」、北海道の学生は「面接は全て自宅で一度も本州に行く必要がなくて助かった」と評判は上々だ。

 NPO法人「オンライン面接普及推進協会」(東京)によると、セプテーニのように選考の最終段階までオンラインで実施するケースは珍しいが、IT企業を中心にネットを使った採用活動は広がりつつある。

 ウェブカメラ付きのパソコンやタブレット端末、通信環境があれば導入できる。「直接会うためのコストを減らせる。海外留学生や時間を確保しにくい転職希望者にも効果がある」(推進協会)。

 ソフトウエア開発のセック(東京)は、学生から「まずインターネット電話で話せないか」(京都の学生)といった要望が寄せられたため、今年から試験的に個別にオンラインで面談し、会社の説明などをしている。

 オンラインで話をした学生の多くは、そのまま選考に残っており、同社は効果を実感している。担当者は「リアルな意思疎通ができるか不安はあったが、違和感はない。遠方の学生と会う機会を失わずに済むのは大きい」と話す。

 

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