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【経済】

福島原発事故後に受注ストップ 大阪の町工場、部品技術でバッグ開発

金属加工業の三陽鉄工所が製作した婦人用バッグを手にする熊代和子社長(右)と開発した社員=8日、大阪市で

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 大阪の町工場が金属プレス加工の技術を生かして婦人用バッグを開発し、十日からの百貨店での販売にこぎ着けた。東京電力福島第一原発事故後に原発関連部品の受注がストップした逆風をばねに、新たな収益源の確保に挑戦する。

 金属加工業の三陽鉄工所(大阪市)が製作し、商品は「esu(エス)」のブランド名で展開する。穴の開いたステンレスの板を自社技術で加工し、軽いのが特長だ。独自性のある地元の商品を集めた高島屋大阪店(大阪市)の企画でデビューする。

 原発事故後に東電関連の受注がなくなり会社の存続が危ぶまれた。熊代(くましろ)和子社長(70)が事業の多角化を進めようと募った企画に、社員が婦人用バッグの開発を提案。鉄板の加工技術を転用し、原発関連の部品として納入するはずだった大量に余った部材で試作を重ねて製品化を実現した。

 合皮などをつなげるのに使う工具は百円ショップなどで材料を集めて製作し、チラシの写真モデルも社員の家族を起用するなど「自前主義」を徹底。熊代社長は「中小企業は下請けだけでなく、得意先の動向に左右されない自社商品を開発しないと生き残れない」と力を込めている。

 

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