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【経済】

東電新計画「提言を反映」 改革委審査、有識者は実現疑問視

 東京電力ホールディングスの運営について話し合う経済産業省と財界人らの「東京電力改革・1F(福島第一原発)問題委員会」(東電委員会)は十二日、東電から経産相に認定申請のあった新しい経営計画を審査した。世耕弘成(ひろしげ)経産相は申請通り計画を承認するとみられるが、有識者からは実現を疑問視する声もあがった。

 閉会後に記者会見した委員長の伊藤邦雄・一橋大大学院特任教授によると、経営計画は東電委員会が昨年十二月にまとめた提言に沿っている内容だったことを確認したという。

 計画は福島第一原発の廃炉や賠償に必要な年五千億円の資金を確保した上で、年四千五百億円の経常利益を目指す内容。しかし達成のために掲げた「二本柱」の事業のうち、柏崎刈羽原発(新潟県)の再稼働については同意を必要とする米山隆一新潟県知事が慎重な構えを示している。一方、原発や送配電の事業で進めようとしている他社との協業に関しても電力業界は「福島第一原発の事故処理に巻き込まれるのでは」と警戒している。

 本紙の取材に対し、原子力政策に詳しい九州大大学院の吉岡斉(ひとし)教授は「掲げた数字に届くように現実味のない想定を置いて、形だけ整えた計画にすぎない」と話した。東電が計画を実現できなければ、国民の負担はさらに増える可能性が高まる。

 東電委員会は昨年十二月に福島第一原発の事故処理費用が二十一兆五千億円と従来見込みから倍増する試算をまとめ、国民の負担増と東電の経営改革を提言。東電は提言に沿って十一日に経営計画をまとめ、経産省に認定を申請した。

 

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