東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 経済 > 紙面から > 5月の記事一覧 > 記事

ここから本文

【経済】

中国で日本食人気が復活 対中輸出、震災前を上回る

17日、上海で始まった国際食品見本市で、日本食品を手に取る中国人の業者ら=浅井正智撮影

写真

 【上海=浅井正智】中国最大級の国際食品見本市が十七日、上海で始まり、日本から二十五社・団体が出品した。東京電力福島第一原発事故後、落ち込んだ日本からの食品輸出も、東日本大震災前の水準を上回るまでに回復し、右肩上がりに伸びている。中国で日本食品が「安全」の代名詞になっている証しとも言える。

 世界から三千二百社・団体が出品する巨大見本市。その一角にある日本パビリオンで、中国人の食品業者が日本食品を味見しながら説明に聞き入っていた。

 大連から来た食品会社副社長の張磊(らい)さんは「中国人の中には放射能汚染に不安を持つ人もいるが、安全証明を付ければ問題なく受け入れられる」と話す。

 中国では近年、健康志向が高まっており、日本パビリオンには青汁や100%果汁、食塩を練り込んでいないうどん・そばなど、中国人の好みに合わせた商品も並ぶ。日本酒の輸出も顕著に伸びており、日本酒を出品したメーカーの多さも目を引いた。

 原発事故後、中国は福島や宮城など十都県からの食品輸入を禁止し、二〇一一年度の日本から中国への輸出額は前年比35%減の三百五十八億円に落ち込んだ。禁輸が続く中にあって、一四年には震災前を上回り、昨年の対中輸出額は過去最高の八百九十九億円に達した。

 日本の対中輸出額は香港、米国、台湾に次ぐ四位で、中国の市場規模を考えれば、まだ開拓の余地は大きい。それだけに禁輸解除に期待がかかる。

 食品加工メーカーは茨城や栃木など禁輸対象地域の北関東に多く、「禁輸が解かれれば輸出はさらに伸びる」と日本貿易振興機構(ジェトロ)上海事務所の内田剛さんは話す。

 日本食品をめぐっては今年三月十五日、中国国営中央テレビが、禁輸対象の十都県で生産された食品が中国国内で流通していると報道。誤報と言えるずさんな内容だったが、日本食品がスーパーから一時撤去される騒ぎとなった。懸念された影響は、見本市のにぎわいを見る限り、まったく心配なさそうだ。 

 

この記事を印刷する

東京新聞の購読はこちら 【1週間ためしよみ】 【電子版】

PR情報



ピックアップ
Recommended by