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【経済】

東電新計画「実現できない」 退任の会長「でも挑戦を」

東京電力ホールディングスの株主総会に出席した(左から)広瀬直己社長、数土文夫会長のモニター映像=23日午前、東京都渋谷区で

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 東京電力ホールディングス(HD)は二十三日、東京都内で株主総会を開いた。議長を務めた数土(すど)文夫会長は、五月にまとめたばかりの東電の新しい経営計画の実現可能性を問われて「できない」と答えた。総会後の会長退任が決まっていた数土氏が本音を漏らした格好だが、株主からは「実現可能な経営方針を示してほしい」と批判の声があがった。

 総会では、広瀬直己(なおみ)社長が、福島第一原発の事故処理費用を約二十二兆円に倍増させた昨年末の政府試算を報告。東電と政府は資金を捻出するため五月に新しい経営計画をまとめたが、柏崎刈羽原発(新潟県)の再稼働など柱とする施策に実現のめどがなく、株主から「信用できない」と疑問視する意見があがった。

 これに対し、計画をまとめた数土氏が「二十二兆円という数字は驚天動地、未曽有の数字で(捻出)できない」と明言。「これからの経営陣は、それを百も承知で挑戦しなければならない」と答えた。

 計画を実現できなければ、さらに国民の負担は膨らむ。別の株主は「決意だけで進むのは旧日本軍と同じ。経営者として実現可能な、地に足の着いた方針を示してほしい」と無責任な発言に反発。しかし、数土氏は「がむしゃらにやってみせないとだめだ」と語るにとどめ、再建の具体的な道筋は示さなかった。

 閉会後、東京都中野区の株主木村結(ゆい)さん(64)は「東電の経営陣は、株主の疑問に正面から答えていなかった」と語った。 (吉田通夫)

 

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