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【経済】

「所得税」「消費税」「法人税」 主要3税そろって減少

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 財務省が五日発表した二〇一六年度決算概要によると、国の税収総額は五十五兆五千億円で、七年ぶりに前年度を下回った。安倍政権は経済成長を重視して財政支出を増やしてきたが、法人税など主な税収は停滞。「成長と分配の好循環」を目指すアベノミクスの先行きに影を落とす結果となった (白山泉)

 一六年度の名目国内総生産(GDP)は1・1%増だったが、税収は1・5%減。税収全体の八割を占める所得税、消費税、法人税の三本柱すべてが前年割れになった。

 ここ数年、企業収益は高い水準が続いているが、法人税は二年連続で減り十兆三千億円だった。一六年夏以降に円高が進んで自動車など輸出企業の収益が下振れたため当初の税収見込みを一兆九千億円下回った。

 安倍政権が始まった一二年度以降、GDPはプラス成長が続いている。その間に税収は十一兆六千億円増えたが、六割が消費税率の引き上げ分だ。法人税は五千億円しか伸びていない。

 法人税が伸びにくい要因の一つは、企業の収益の柱が国内から海外に移っていることだ。「商社などは海外子会社の収益が良くても、進出先の国に納税しており、日本には法人税として入ってこない」と財務省主税局は説明する。

 法人税は、赤字から黒字に転換する企業が増える景気回復期の序盤に伸びるが、一回りすれば勢いは落ちる。さらに「研究開発税制などの控除も多く、企業の利益が増えるほどには税収が増えない」(土居丈朗慶大教授)との指摘もある。

 所得税は、株式売却益にかかる税が伸びていたが、一六年度は株式相場が前年より低く推移したため前年度を二千億円下回る十七兆六千億円だった。

 安倍政権は消費税の増税を延期し、高い経済成長率の実現と財政再建を同時に進めようとしている。一七年度の税収は二兆二千億円増の五十七兆七千億円を見込んでいる。

 

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