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【経済】

訪日客増 損保も注目 医療費で新商品 背景に未払い問題

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 訪日外国人旅行者が急増する中、大手損害保険各社が滞在中の病気やけがに対応した商品を相次いで発売している。旅行保険に未加入の訪日客が医療費を支払わないまま帰国するトラブルが目立っているため。訪日客個人だけでなく、ホテルや旅行会社など受け入れ業者向けへの提案に力を入れている。 (瀬戸勝之)

 近畿運輸局が昨年、大阪府内で行った調査では訪日客を受け入れた病院の約30%で未払いが発生した。観光庁によると訪日客の約30%が旅行保険に入っていない。保険未加入のまま訪日した場合、医療費が全額自己負担で高額になることが医療費未払いを助長しているとみられる。

 損保ジャパン日本興亜は訪日客が入国後も加入できるよう、スマートフォンなどの端末で手軽に加入できる保険を昨年から販売し始めた。空港や駅に配置したチラシのQRコードを読み取れば手続きができる。補償額はけがや病気ごとに最大一千万円で、提携先の病院を紹介する。広報担当者は「韓国やアメリカからの訪日客を中心に利用が伸びている」と話す。

 また、三井住友海上火災保険とあいおいニッセイ同和損保は昨年一月から、旅行会社や国内のホテル向けに、訪日客がけがや病気で病院にかかった際、一人当たり最大百万円を補償する商品の販売を始めた。保険料はホテル代や旅行代金にあらかじめ組み込まれており、訪日客が病院にかかった際に保険会社が最終的に医療費を支払う仕組みだ。

 東京海上日動火災保険も訪日客や事業者に対する商品を販売。事業者には訪日客の集客を支援するサービスも提供している。

 訪日外国人旅行者数は二〇一六年には二千四百四万人と過去最高を更新。各社は東京五輪・パラリンピックが開催される二〇年に向け、販売増を見込んでいる。

<訪日客の医療費未払い問題> 旅行保険に未加入の訪日客がけがや病気になった場合に、医療費が全額自己負担になることから起こる問題。日本に比べ賃金が低い国から来た人の場合、手術や長期入院の費用はその人の年収を超えることもある。払わないまま帰国した場合、病院が負担するケースが多い。

 

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