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【経済】

鉄粉データも改ざん 神戸製鋼の不正拡大

 アルミや銅製品の性能データ改ざんが発覚した神戸製鋼所で、新たに鉄粉製品で改ざんが見つかったことが十一日、分かった。これとは別に関連会社の検査サービスで何らかの問題があった疑いも浮上し、いずれも経済産業省が事実関係の報告を求めている。不正行為のあった事業が拡大し、さらなる信用低下は必至。追加費用が生じる可能性にも備え、同社は100%子会社の神鋼不動産(神戸市)の株式を売却、財務体質を強化する。

 関係者によると、鉄粉製品で取引先一社との間で調査、確認に乗り出した。アルミや銅とは違い、鉄粉では取引先と決めた密度に関する仕様を実際の製品が上回ってしまい、つじつまを合わせた可能性があるという。

 鉄粉は焼き固めるなどして部品を造るのが一般的で、自動車や機械などに幅広く使われているが、神戸製鋼は改ざんのあった製品の用途を明らかにしていない。

 別に問題が浮上したのは、関連会社が企業に提供している検査サービスとみられる。産業界からは不正の拡大を懸念する声が上がっており、神戸製鋼は他の製品の品質確認体制も調べている。

 神戸製鋼は原材料高や中国事業での損失処理が響き、二〇一七年三月期の連結純損益は二年連続の赤字だった。神鋼不動産株の売却は、黒字化を確実にする対策の一環として検討してきた。

 ただ、不正が確認されたアルミ製品などの供給先は、トヨタ自動車など自動車大手や鉄道、航空宇宙、防衛産業を含む約二百社に上る。自動車のリコール(無料の回収・修理)などに発展して多額の費用を請求され、神鋼不動産以外の資産売却を迫られる可能性もある。

<神戸製鋼所のデータ改ざん> 神戸製鋼所がアルミ、銅製品で強度などの性能データを改ざんしていた問題。取引先企業との間で決めた仕様に適合しない製品について、検査証明書のデータを書き換えて合格品のように装っていた。今年8月末までの1年間の出荷品を対象にした内部調査で、アルミ板など約1万9300トン、銅製品約2200トンを中心に不正が判明したと8日に発表していた。

 

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