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【経済】

<おさらい消費税>[5]争点 国政選への影響は?

 安倍晋三首相が消費税増税で得られる税収の使い道について、国の借金返済に充てる分を減らして教育無償化に使うことを表明し、消費税増税が今回の選挙戦の争点になっています。

 消費税はかつて国政選挙の行方を左右しました。初めて選挙戦の争点になったのは一九七九年十月の衆院選。前年に大平正芳首相が「一般消費税」の導入を打ち出しましたが、与野党の猛反発で大平首相は衆院選の投開票直前に増税を撤回。それでも自民党は過半数割れの敗北を喫しました。八七年五月には中曽根康弘首相が「売上税」の法案を国会に提出したものの、廃案に追い込まれています。

 二度の「失敗」を経て、税率3%で消費税が導入されたのは八九年四月。しかしリクルート事件と増税への批判で当時の竹下登首相は退陣。後継の宇野宗佑首相のもと、自民党はこの年の七月の参院選を戦いましたが大敗しました。

 その後も時の政権は消費税に悩まされました。九四年二月に細川護熙首相が消費税の代わりに税率7%の国民福祉税を導入する方針を突如発表。しかし世論の反発を受けて撤回。九七年四月には橋本龍太郎首相が消費税としての初の増税(税率5%)を実行しましたが、山一証券の破綻など金融危機も重なり、九八年七月の参院選に敗れて辞任しました。

 その後、十年超、表だっての消費税増税への議論はありませんでしたが、野田佳彦首相の民主党政権が二〇一二年六月、自民、公明の両野党と、社会保障と税の一体改革の法案について合意。消費税増税で増える税収は社会保障に使途を限定し税率を10%まで二段階で引き上げる方針を決めました。しかし、その過程で民主党は分裂しました。

 こうした歴史に学んでか安倍政権は二度、消費税率の10%への引き上げを延期。しかし今回の衆院選で与党は一九年十月に税率を10%に引き上げることを公約にしています。一方、野党は増税の凍結・反対を掲げ、政策の違いが鮮明です。 (桐山純平)

 =おわり

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