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【経済】

神鋼、企業統治の欠如を露呈 全容解明は遠く

記者会見で質問に答える神戸製鋼所の梅原尚人副社長=20日夜、東京都港区で

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 神戸製鋼所で製品性能データ改ざんを経営陣が把握後に実施した自主点検で、管理職が関与して不正の隠蔽(いんぺい)が行われたことが判明した。月内に不適切行為の特定と安全性の検証を経済産業省に求められているが、相次ぐ不正の発覚で全容解明には時間がかかる見通しだ。

 山本浩司常務執行役員は記者会見で「(不正が)見つかった後も不正が続けられていたわけではない」と述べ、問題発覚後も無資格検査を続けていた日産自動車とは異なるとの認識を示した。だが、コーポレートガバナンス(企業統治)の欠如は変わらない。

 川崎博也会長兼社長をトップとする「品質問題調査委員会」で原因を究明する方針だったが、「客観性を欠く」との批判が出て、外部委員のみで構成する「外部調査委員会」の設置を決めた。梅原尚人副社長は「企業風土か従業員の意識の問題か突っ込んで考えて解決する」と語る。不正が常態化していた現場にも問題があるが、不祥事の際に多くの企業が調査を委ねる、弁護士など外部有識者で構成する第三者委員会すら設置できない経営陣の危機意識の欠如は致命的だ。

 神鋼は十一月中旬に原因を究明し、再発防止策をまとめる方針だ。

◆新たな不正ないと言えぬ 副社長一問一答

 神戸製鋼所・梅原尚人副社長の記者会見での一問一答は次の通り。

 「今回の不適切な行為について、改めておわびする。まずは信頼が大事だと頑張ってきた中で起きたことで、非常に残念だ」

 −長府製造所での妨害行為の手口は。

 「不適合な製品にもかかわらず、不適合ではないとの報告があった。管理職を含む複数名が八月以前の不正を隠蔽(いんぺい)した」

 −今後、新たな不正が発覚する可能性は。

 「ないとは言い切れない」

 −日本工業規格(JIS)の認証機関から審査を受けた銅管は法令違反か。

 「法令違反になると認識している。信頼は大きく失墜した」

 −部分的に安全確認した自動車メーカーに、どうおわびするのか。

 「申し訳ない以外の言葉がない」

 −工場勤務を経験した取締役など幹部は、黙認していたのではないか。

 「調査中だ。きちんと調査して対策を講じていく」

 −ガバナンス(企業統治)は働いているのか。

 「ガバナンスが十分とは思っていない」

 −生産現場へのプレッシャーが不正の原因か。

 「アルミ・銅の事業は繁忙状態だったが、今回の不正に直結したわけではない」

 

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