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【経済】

半導体売却「大丈夫なのか」 東芝株主総会で可決

東芝の臨時株主総会が開かれる会場に入る株主ら=24日午前、千葉市で

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 東芝は二十四日、臨時株主総会を千葉市の幕張メッセで開き、半導体子会社「東芝メモリ」の売却先の承認など三議案を可決した。だが目標時期までに売却を完了し、株式の上場を維持できるとは現時点では言い切れない。経営陣の説明は歯切れが悪く、株主からは「本当に大丈夫なのか」と不安の声が相次いだ。 (妹尾聡太、渥美龍太)

 「東芝メモリを売却できなかった場合の代替案はあるのか」。総会で男性株主から問われた綱川智社長は「環境変化に応じ、いろいろな手段を取らないといけない。具体的に言えないが考えているのは事実」と、代替案の検討を明らかにした。ただ詳しくは語らず「来年三月末までの売却に専念する」と強調した。

 米原発事業で巨額の損失を出した東芝は借金が資産を上回る債務超過に陥り、その額は今年三月時点で約五千五百億円に達した。来年三月末までに現金を集め債務超過を脱しないと、規定で株式が上場廃止になる。そのため九月、米ファンドを軸とする「日米韓連合」に二兆円で東芝メモリを売却する契約を結んだ。

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 しかし東芝と協業する米ウエスタン・デジタル(WD)は売却差し止めを求めて提訴した。各国の独占禁止法審査が長引き、来年三月末に売却が間に合わないことも懸念される。

 総会では東芝メモリ売却を三分の二以上の賛成で可決。監査法人が「限定付き適正」とした二〇一七年三月期の決算と、綱川社長ら取締役十人の選任も過半数の賛成で可決した。それでも総会終了後、株主たちは不安や不満を訴えた。

 千葉市内の男性(67)は祈るように「WDの訴訟は心配だが、独禁法審査は『間に合う』という経営陣の説明を信じたい」。一方、東京都内の男性(91)は「東芝は技術力があっても経営の力がない。今後どの事業が伸びるか見えない」と嘆いた。

 埼玉県内の女性(50)は「経営陣には何を質問しても上っ面の回答ばかり。上場廃止になってもいいから、外部から経営トップを招くなど大胆に改革し出直すべきだ」と語気を強めた。

 

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