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【経済】

商工中金、不正4600件 旧経営陣に報酬返納要求へ

 商工中金がまとめた、公的制度「危機対応融資」の不正融資問題を巡る全容調査の概要が二十五日、判明した。不正は全国百店舗の大半で行われ約四百人が関与し、書類改ざんなど約四千六百件の不正行為を認定した。不正融資の総額は約二千六百億円に上る。経済産業省は二十五日午後に商工中金に対し業務改善命令などの行政処分を伝える方針を固めた。

 また商工中金は元経産次官で前社長の杉山秀二氏ら、不正を見過ごした旧経営陣に対して、報酬の返納を求める。同じく元経産次官の安達健祐社長の報酬もゼロにする。歴代経営陣の責任を明確化し、体制の刷新を図る。

 直接関与した職員に加え、上司や関連する社員らを合わせた八百〜九百人を減給や停職などの処分とし、再発防止策も打ち出す。経産省などによる業務改善命令は五月に続き二回目となる。

 安達社長を含む代表取締役三人は、再生のめどが付き次第、退任する。官僚OBが続き、企業統治がゆがめられたとの批判もあり、後任は民間出身者を軸に人選を進める。商工中金を巡っては、危機対応融資で書類を改ざんし、条件を満たさない企業に低金利で融資していたことが判明。一部は危機対応融資の制度創設当初の二〇〇八年から行われていた。経済統計調査でも不正が発覚するなど不祥事が相次いでおり、商工中金は危機対応融資以外の幅広い業務が適正に実施されたかを調べている。

<商工中金> 1936年に設立された中小企業融資を目的とする政府系金融機関で、正式名称は商工組合中央金庫。歴代トップは所管する経済産業省の出身者が多い。大災害や金融危機で業績が悪化した企業の資金繰りを国が支援する「危機対応融資」の窓口。同融資は貸出残高全体に占める割合が3割程度と基幹業務になっている。国内100店舗、海外4店舗を持つ。

 

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