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【経済】

<変わる東京2020>起業家集う渋谷 再開発で復活へ 東急オフィス供給増計画

東急不動産が改装したビル1階には卓球が楽しめるバーが入る=東京都渋谷区で

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 東京・渋谷は一九九〇年代、IT関連のベンチャー企業が相次ぎ誕生した場所だ。米シリコンバレーにならい「ビットバレー」とも呼ばれた。だが米グーグルやLINE(ライン)などは渋谷を去り、六本木などへ移った。危機感を強めた東急グループは渋谷駅前の再開発に合わせ、オフィスなどを大量供給する「ビットバレー復活作戦」を開始した。

 「シブヤスタートアップ100」を始めたのは東急不動産。「百年に一度」の再開発が進む渋谷で「百の支援、事業を創出しよう」という取り組みで、今月一日、創業間もない企業を支援する施設を渋谷のビル一階に開設。シェアオフィスなどを構えた。

 流行発信地の渋谷にはIT企業の経営者らが集う。九〇年代には「ビター(渋い)」と「バレー(谷)」に、データの最小単位「ビット」を組み合わせた「ビットバレー」の造語も生まれた。だが成長した企業は大型オフィスが少ない渋谷を次々に去っていった。

 このため東急グループは近年、巻き返しに懸命だ。東急不動産は今年七月、築四十八年のビルを改装。オフィスに加え起業家らが息抜きに卓球を楽しめる「卓球バー」なども設けた。

 東急グループは二〇二〇年ごろにかけ、渋谷に大量のオフィスを供給する計画だ。現在の支援は将来、オフィスに入る企業の「囲い込み戦略」とも言える。卓球バーがあるビルに入る人工知能(AI)開発の「SENSY(センシー)」は一一年の創業。渡辺祐樹社長(37)は「渋谷は若手起業家が多く刺激し合える」と話す。これまで四度オフィスを移したが、全て渋谷の中での引っ越し。東急の「狙い通り」の動きだった。

 渋谷には今春、賃貸住宅も備えたビル「渋谷キャスト」も開業。若手建築家や作家らが生活する。いずれも渋谷のブランド価値を高めてくれる「クリエーター」だ。 (瀬戸勝之)

 

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