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【経済】

美容医療の誇大広告 ネットをパトロール

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 医療機関によるホームページ(HP)上での「絶対に安全な手術を提供します」といった虚偽・誇大広告の取り締まりに向け、厚生労働省が八月下旬からインターネット上でパトロールを始めたことが分かった。こうした広告は特に美容医療の分野で目立っており、不適切な記載があるとして把握できたのは九月末までに二百七十九件。当該の医療機関に改善を求める。

 厚労省によると、脱毛や脂肪吸引などを行う「美容医療」で施術効果を誇張したり、安価な料金を掲載したりするケースが多いといい、契約トラブルや健康被害の相談が増加。今年六月、医療機関のHPを「広告」とみなして虚偽・誇大広告を禁止する改正医療法が成立しており、来年六月までに施行されることになっている。

 ネットパトロールは厚労省が改正医療法施行に先立って策定、公表していたガイドラインに基づき実施。委託を受けた日本消費者協会が医療機関のHPを監視し加工・修整した写真や科学的根拠に乏しい情報などを見つけた場合、掲載した医療機関に見直しを促す。改善が認められなければ協会が所管の自治体に情報提供しケースによっては自治体が行政指導に乗り出す。

 協会は一般からの通報=専用ダイヤル03(3293)9225=も受け付けている。厚労省は今後、典型的な通報内容を記した事例集を作成し、医療機関に注意を呼び掛ける方針。

 改正医療法は、違反の恐れが判明した段階での所管自治体による立ち入り検査を規定し違反が確認されれば六月以下の懲役か三十万円以下の罰金を定めている。厚労省の有識者検討会は今後、手術前と後の写真掲載を原則禁止するなどした新たなガイドラインや省令案を取りまとめる予定。

◆国の監視で抑制期待

<美容医療を巡るトラブルに詳しい宮西陽子弁護士の話> 医療機関のホームページで不適切な表現があった場合、当該機関に修正を申し込んでもすぐに元に戻すケースなども多く、「いたちごっこ」が続いている。こうした中、国がパトロールに乗り出すこと自体がプレッシャーとなり、誇大表現の自粛につながると思う。一方、パトロールの実施が広く知られることで、消費者側が「問題がある表現はこんなに多いのか」と気付くきっかけにもなるのではないか。多くの若い子がネットの情報に基づいて気軽に受診しているが、本当に必要なのか立ち止まって考えてほしい。

 

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