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【経済】

日本株「割安」 外国人積極投資で急騰

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 九日の東京株式市場の日経平均株価(225種)は午前中に一時二万三〇〇〇円を上回ったものの、午後には下落に転じるなど乱高下した。この日はさらなる上昇の期待と、急上昇への警戒が交錯した形だが、九月以降、株価は歴史的な上昇を続けている。株式市場ではいったい何が起きているのか−。

 「十月の上昇は驚くほどペースが速かった。そろそろ少し下落してもおかしくない」。大和証券の細井秀司氏はこれまでの相場を振り返った。

 九月中旬まで二万円をにらみ膠着(こうちゃく)していた株価は、北朝鮮の軍事行動に対する市場の警戒感が緩んだことや、米国経済が好調なことなどを理由に上昇が始まった。十月には十六営業日連続して上昇し、戦後の最長記録を塗り替えた。今月七日には国内企業の決算が良好なことも後押しし、約二十五年十カ月ぶりの水準となる二万三〇〇〇円目前に迫っている。

 上昇相場をけん引してきたのは売買代金の六〜七割を占めるとされる外国人投資家だ。外国人投資家は米国株の上昇がやや過熱感を帯びてきているのに比べ、出遅れ感のある日本株がまだやや「割安」とみているとされ、秋以降、積極的に買い進めてきた。

 一方で国内の個人投資家について松井証券の窪田朋一郎氏は「(高値で買ったため)長年、売るに売れなかった株が、ようやく利益が出たため売ろうとする人も少なくない」と分析。国内の個人投資家の買いの動きが鈍い中、外国人が積極的に動いている構図で、九日に東京証券取引所が発表した投資家別株式売買状況でも、外国人投資家が十一月第一週まで六週連続で買いが売りを上回る「買い越し」だったのに対し、個人投資家は八週連続で売りが買いを上回る「売り越し」だったとしている。

 加えて、個人が買い進めてこなかった背景には、金融緩和を続ける日銀の存在もある。株価がやや下がってくると、日銀が上場投資信託(ETF)を通じて日本株を購入する「官製相場」が株価を押し上げるため、個人は安値で買うタイミングを見極められないようだ。個人投資家が積極的に株を購入していたバブル景気の頃とは違った様相となっている。 (木村留美)

 

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