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【経済】

東電・中部電 仏LNG事業買収へ 電気・ガス値下げ期待

 東京電力と中部電力は共同出資会社JERA(ジェラ)を通じ、発電や都市ガスに使う液化天然ガス(LNG)事業をフランス電力(EDF)から買収する方針を固めた。アジア、北米に加えて新たに欧州に足場を築き、調達と転売による世界規模のLNG取引に乗り出す。日本に輸入されるガスの輸入価格は今後、割安な欧州、北米に連動して下がる見通しで、電気・ガス料金の値下げが期待される。

 関係者によると、東電・中部電連合はEDFと詰めの協議に入っており、月内に基本合意して発表する。

 JERAは、来年中にもEDF子会社(英国)が持つLNG取引事業をJERA子会社に統合。JERAは出資比率の過半を握り、EDFを少数株主として迎える。経営拠点はシンガポールとロンドンに置く。買収額は未定だが、既に金融機関と資金調達の協議に入ったもよう。EDFは世界最大手の電力会社の一つ。成長が見込まれるLNG事業が日本企業の傘下に入ることは世界的にも異例となる。

 ガス市場はアジア、欧州、北米の三つに分かれ、大陸からのパイプラインが未整備のアジア各国では輸入価格は原油相場を基に決まっていた。原油は投機筋の介入や国際紛争で高止まりし、日本が輸入するガス価格は実際の地域内需給に基づく欧州や米国より最大で十倍も高い場合がある。JERAは今回の買収後、LNGを余った地域から逼迫(ひっぱく)した地域に供給することで三市場の価格差を縮める構えだ。

 JERAのLNG取扱量は年間三千五百万トンで世界シェアの約15%。来年秋には、JERAが権益を持つ米国のシェールガス由来のLNGが二百二十万トン、EDFが持つ数百万トン規模が新たに加わる。LNGの国際市場の拡大はJERAにとって二〇一五年の設立以来の目標で、部門買収する相手先を巡り、さまざまなエネルギー大手の名前が取り沙汰されていた。

 

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