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【経済】

3強市場に風穴開くか 楽天が第4の携帯会社に

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 楽天は十四日、NTTドコモ、KDDI(au)、ソフトバンクに続く「第四の携帯電話会社」として事業に参入する計画を公表した。大手三社の寡占状態が続く業界に風穴が開き、料金の値下げ競争が激しくなれば消費者に朗報となりそう。楽天にとっては苦戦するインターネット事業で盛り返す狙いもある。 (妹尾聡太)

 「市場を競争的にすることで効率性を高め、より低廉で利用しやすい携帯電話の料金を実現する」。楽天は発表文で参入の意義をこう強調した。来年一月にも総務省に電波の割り当てを申請。認可を受ければ二〇一九年中のサービス開始を目指す。

 総務省の家計調査によると、世帯消費に占める電話通信料の割合は年々増え、一六年は前年比0・17ポイント増の4・14%。携帯電話などの通信料は年間約九万六千円だった。既存の携帯電話事業者は新しい料金プランを次々に打ち出すものの、家計の余裕につながっていないのが実情だ。

 楽天も一四年からドコモの通信回線を借り、格安スマートフォン事業を展開。自前の通信回線を持つことの利点について、別の格安スマホ会社の関係者は「設備投資は多額になるが、格安スマホと比べて、料金プランを柔軟に調整できるようになる」と話す。

 楽天は「楽天市場」で知られるネットショッピングや旅行予約サイトなど、「楽天経済圏」と名乗る手広い自社サービスに顧客を囲い込む考え。携帯電話の契約者がサービスを利用した際、得られるポイントを増やして実質的な値下げにすることもできる。

 さらに楽天が目指すのはネット通販大手の米アマゾンへの対抗だ。攻勢をかけるアマゾンとの競争を背景に、楽天の一六年通期の決算は、主力の国内電子商取引(EC)事業の営業利益が前年比19・6%減に落ち込んだ。スマホを起点に、楽天市場へ客を呼び込む仕掛けづくりが鍵になる。

 携帯電話に詳しいジャーナリストの石川温(つつむ)さんは「スマホとECの連携はアマゾンにはない。電話代とセットで商品代金も支払えるとメリットは大きい」と話す。その一方で「日本の市場規模を考えると四社体制は厳しく、新たに一から基地局を建てるのは大変なことだ」とも指摘している。

 

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