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【経済】

野菜高騰 家計に寒い冬 レタスやハクサイ…平年の倍

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 昨年秋の台風や長雨の影響で、出荷量が減った野菜の価格が高騰している。全国平均の小売価格はレタスやキャベツ、ハクサイなどが平年に比べ二倍ほど値上がりしているうえ、生育遅れで小ぶりとなっている。鍋物需要が高まる今月も高値が続く見通しで、家計の痛手となりそうだ。 (矢野修平)

 農林水産省が十日に発表した昨年十二月最終週における全国平均の小売価格(一キロあたり)は、レタスが平年に比べて二・四倍の千二百三十円、キャベツが二・一倍の三百二十六円だった。ハクサイ(二百八十五円)やダイコン(二百六十九円)も約二倍に値上がりした。

 価格高騰の原因は、昨年十月に日本各地を襲った台風21号や、その後の長雨を伴う気温低下で、関東地方を中心に多くの産地で生育状況が悪化したためだ。

 高騰が目立つレタスは、十月中旬の長雨で苗植えができず、出荷量が大幅に減った。主要産地である静岡県のJA静岡経済農業協同組合連合会(経済連)の担当者は「出荷量は例年の半分くらい。二月までは数量は回復しないだろう」と頭を抱える。

 ハクサイの主産地である茨城県の全国農業協同組合連合会(JA全農)いばらき園芸課の担当者は「悪天候の影響で小玉傾向だ」と話す。ダイコンは主産地の千葉県沿岸部で、台風により潮風が吹きつけて塩害が発生。JA全農ちば園芸販売課も「産地によっては出荷量は例年の半分。十月にだらだらと雨が続いたことで根に影響が出て、細いものが多い」と嘆く。

 主要な野菜の値上がりを受け、値段が安いもやしや、エンドウの若芽「豆苗(とうみょう)」が人気となっている。東京都足立区のスーパー「生鮮市場 さんよう」では、通常の売り上げと比べて三〜五割伸びているという。

 今後について農水省園芸作物課は、レタスやキャベツ、ハクサイ、ダイコンは産地からの出荷量の回復が鈍く、一月中は高値で推移すると見込んでいる。

野菜の高騰が続く、スーパーの売り場=11日午後、東京都大田区のサンケイスーパーで(沢田将人撮影)

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◆「鍋物、もやしやゴボウで代用」都内スーパーで聞く

 東京都大田区の「サンケイスーパー」では、二カ月ほど前からレタス類を中心とした葉物野菜が特に高騰しているという。例年なら百円前後のサニーレタスが今年は三百八十円前後。青果担当の此本(このもと)文紀さん(44)は「十月後半に二度も台風があり、冬物の植え付け時期を直撃した。加えてこの冬の厳しい寒さのダブルパンチ」と話す。

 「ギリギリまで利益を薄くし、お得感を出す工夫をしている」という。例年なら太くて長いダイコンが一本百円前後だが、今年は、通常なら流通しない細くて短いものを仕入れ「かわいい!」と書き添えて百五十八円で出している。一玉七百円にもなるハクサイは四分の一にカットして百九十八円にしたり、通常は扱わない小ぶりなサイズのものを一玉百九十八円で売ったり。

 買い物に来ていた保育士の加藤佳代子さん(58)は「葉物野菜は加熱するとかさが減るので使わない。鍋物には、ハクサイやシュンギクの代わりに、もやしやゴボウのささがきを入れるなど工夫しています」。区内のパート主婦、石川浩代さん(49)は「一番の自衛策は買わないこと。家族みんな野菜不足ですが、そのうち下がるから」と話していた。 (井上圭子)

 

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